ヴェネツィアに行ったらやっぱりゴンドラには乗ったほうがいいのかな?と迷っていませんか?
結論から言ってしまうと、あなたがヴェネツィアで一度もゴンドラに乗ったことがなくて迷っているなら乗ったほうがいいです。
この記事ではヴェネツィアでのゴンドラ乗船体験談と、わたしが思うヴェネツィアでゴンドラに乗るのをおすすめする理由をお伝えします。
前回ヴェネツィアでゴンドラに乗らなかった理由
今回ヴェネツィアを訪れたのは2度目でした。
一度目は2年前の夏。
そのときは実はゴンドラにはまったく興味なかったんです。
なんだろう、ゴンドラっていかにも観光客向けのアトラクションっていうイメージ。
Touristyという言葉がぴったりなんですよね。
そしてわたし、この「観光客向け〇〇」にあまり興味がないのです。
クルーズや〇〇ランドに興味がないのも根底は同じ。
ゴンドラにお金を使うより、そのお金で美味しいごはんを食べたほうが断然いいと思っていたので、実際そうしました。
ものすごくお魚が美味しいトラットリアを見つけて、二晩続けて通って大満足。
2年前の方針はコレでした。
そのときはこれで間違っていなかったのです。
今回はゴンドラに乗ってみた
で、2018年。
同行者未成年が言うのです。
ゴンドラに乗ってみたいと。
お?
そしてわたしたちも、それなら乗ってみるのもいいかもね、とあっさり路線変更です^^
しかし、ゴンドラに乗ると意見一致していたわりには、日曜の朝バールで朝ごはんを食べた後の段階でまだ何も調べていませんでした。(いつものパターン笑)
前日は別行動で朝から晩まで忙しかったし、泊まったB&BのWi-Fiがダウンしてたしね…。
そこで、わたしが言った
「昨日の朝コーヒーを飲んだカフェの前にゴンドラ乗り場があったよ。ここからすぐのとこ。」
という一言でそこから乗ることに。
昨夜素晴らしいヴェネツィア室内合奏団の演奏を聴いた教会の前を通って、アカデミア停留所近くのバールの前へやってきました。
残念ながらそこはちょうどゴンドラが全て出発するところでNG。
次にすぐ近くのアカデミア停留所の横にもゴンドラ乗り場があったので、ゴンドリエーレ(船頭さん)のおじさんと話してみると、あっさり話がまとまりました。
30分80ユーロということで、3人ゴンドラに乗り込みます。
ゴンドラ料金
ゴンドラ料金には基本料金があって、30~40分80ユーロがガイドラインのようですが、人気のある乗り場では追加料金を上乗せされることもあるようです。
わたしたちが使ったこのアカデミアのゴンドラ乗り場は、看板の下に料金表が貼ってあって良心的。
しかし検索してみると、40分と言われたのに20分しか漕いでくれなかったとか、歌を歌ってとリクエストしたら追加料金と言われた、などぼったくりケースも発生しているようです。
カンツォーネ
ところでゴンドリエーレさんがゴンドラを漕ぎながらカンツォーネを歌うというオプションもあるようですね。
わたしたちのゴンドリエーレさんは歌いませんでしたが、実はこちらも歌ってほしいなどと思っていなかったのでちょうどよかったんです…。そもそも朝早く住宅地で大音量で歌われたら住民のみなさんも迷惑でしょうし…。
ヴェネツィアでゴンドラに揺られながらカンツォーネを聴きたい方は、乗る前に要確認ですね。
ため息橋の下でキス
さて、絶対にため息橋 (Ponte dei Sospiri* )の下でキスして彼をロックオン!☆ などの野望、いえルートの希望があるそこのあなた!
ため息橋がルートに入っているか、ゴンドラに乗る前にゴンドリエーレさんに聞いてみましょう。
*恋人同士がため息橋の下で夕暮れ時にゴンドラに乗ってキスをすると、永遠の愛が約束されるという言い伝えがあります。
*言い伝えですので本当にロックオンできるかは保証されていません。ご報告お待ちしています?
あとゴンドリエーレさんにも、イケメンからおなかの出たおじちゃんまで様々なタイプがいます。
もしあなたにこだわりがあるなら、折角遠いヴェネツィアまで来たのですから、ぜひ妥協せずにあなたの好みを追求してみてください^^
ゴンドラに乗って出発
さて、ゴンドラに乗るときは、ゴンドリエーレさんが誰がどこに座ると指定するのが通例のようで、わたしたちも言われたとおりに座りました。
そして座ったらゴンドリエーレさんがわたしたちの写真を撮ってくれました。
では出発!
ゴンドリエーレさんが建物や歴史的背景を説明しながら進んでくれます。
ゆっくりめのはっきりした英語で聞き取りやすかったです。
手漕ぎなのでとても静か。
そして、水の音が気持ちいい。
折角の詳しい案内でしたが、わたしは早朝のヴェネツィアの水上からの景色を撮るのに夢中だったのであまり覚えていません^^
唯一覚えている説明は、映画「Italian Job」に出てきたという場所だけ。
ちなみに、「Italian Job」は、カーチェイスならぬボートチェイスがヴェネツィアを舞台に繰り広げられる映画です。ヴェネツィア旅行の前に見ておくといいかもしれませんよ♪
どうでもいいけど…「Italian Job」の邦題が「ミニミニ大作戦」って… 本気ですよね?
ゴンドラをおすすめする理由
わたしがヴェネツィアでゴンドラに乗るのをおすすめする理由は、ゴンドラは水上バスでは通らない狭い通路に入るので、ゴンドラからしか見ることのできない風情あるヴェネツィアを見ることができるからです。
たとえば街を歩いていると、きらびやかな大通りの風景もいいけど、ちょっと奥まったところにある裏路地も味があっていいですよね?
水上バス路線が大通りなら、ゴンドラルートは裏路地です。
裏路地をゴンドラでゆっくり進むと、そこにあるのは、歴史を超えて建ち続けてきた建物の寂びの風情とそこに暮らす人々の暮らしぶりが溶け合う別世界的空間です。
古い建物の壁の色。
窓辺に咲く花の色。
水面の濁った色。
そこに浮かぶ自家用ボートの色。
幾度もくぐる橋に使われた石の色。
そして時折のぞく空の青と雲の白。
ヴェネツィア特有の色があなたの目の前でキャンバスの絵具のように混ざりあっていく水面を、ゴンドラでゆっくり、ゆっくり揺蕩ってみませんか?
おわりに
水面に映し出されて、繰り返し目の前に現れるヴェネツィアの美しさ。
ヴェネツィアの美の理由は、その姿が水に反映して倍増するところにあるのではないでしょうか。
あなたも機会があったら、ぜひゴンドラに乗って、水面からの目線で、増幅しつつ移り変わる水の都の美を堪能してみてくださいね。
Un Sogno a Venezia (J.S.Bach suite n.1)
最後に、ヴェネツィア室内合奏団のチェリスト、ダヴィデ・アマディオ氏がゴンドラに乗ってチェロを奏でるビデオで、ゴンドラから眺めるヴェネツィアの風景をお楽しみください。