トロットレ
トマトとイタリアンソーセージのトロットレ
Credit: Yuki Kai

イタリアンソーセージ「サルシッチャ」の入ったエミリア・ロマーニャ地方のパスタ料理、グラミーニャ・コン・ラ・サルシッチャ(Gramigna con la salsiccia)を、巻貝のようなショートパスタ「トロットレ」を使ってアレンジしてみました。

イタリアンソーセージと、トマトのうまみがトロットレにからむ一品です。あまり手間をかけずに美味しいショートパスタ料理を食べたい日におすすめですよ♪

参考:モデナのトラットリア体験談
モデナでエミリア・ロマーニャ料理を食す

イタリアで食べたイタリアンソーセージのパスタ

グラミーニャ・コン・ラ・サルシッチャ
グラミーニャ・コン・ラ・サルシッチャ
Credit: Yuki Kai

エンツォ・フェラーリ・ミュージアムのあるモデナのトラットリアで出てきたのが、「グラミーニャ・コン・ラ・サルシッチャ」というパスタ料理でした。

「グラミーニャ」はブカティーニを短く切ってねじった、エミリア・ロマーニャ地方特産のパスタです。

一方、「サルシッチャ」はイタリアンソーセージのことです。一見ミートソースに見えますが、ひき肉のようなお肉はイタリアンソーセージの中身なんです。

この日食べたグラミーニャは手打ちで、卵色のプレーンとほうれん草を練り込んだ緑色の2色使い。手打ちの麺特有のモチモチ感が美味しかったです。

が、残念なことに、前回の記事のビゴリ同様、このグラミーニャもイタリアの外では手に入りにくいのです…。

参考:「アンチョビとトマトのブカティーニ」レシピ

もちろん、グラミーニャの原型はブカティーニなので、ブカティーニを適当な長さにボキボキ折って作ってもいいのですが、

形状がまっすぐだと、なんだかちょっと違う…。

ならば、好きなパスタを使っちゃいましょう?

トロットレ|「回るコマ」という名のショートパスタ

ショートパスタ トロットレ
トロットレはカタツムリみたいなパスタ
Credit: Yuki Kai

このレシピで使ったショートパスタは「トロットレ(trottole)」といいます。

割と厚めの生地でできていて、くるんとした形が特徴です。

トロットレとは「回るコマ」という意味。なるほど、確かにコマが回っているように見えないこともないですよね!

コマのほかに巻貝のようにも見えます^^

すきまにソースがからむトロットレは、具が多めの濃厚なパスタ料理にぴったりです。

イタリアンソーセージとトマトのトロットレ レシピ

イタリアンソーセージとトマトのトロットレ
トマトとイタリアンソーセージのトロットレ
Credit: Yuki Kai

このレシピではトロットレを使っていますが、ペンネやリガトーニなどのショートパスタや、スパゲティやブカティー二などでも美味しくできます。

細い麺や薄い麺よりは太め・厚めのパスタの方が合いますよ。

材料(2~3人分)

  • トロットレまたは好みのパスタ 1/2℔ / 220 g
  • オリーブオイル 少々
  • イタリアンソーセージ 1/2℔ / 220 g
  • 玉ねぎ 1/4個 みじん切り
  • トマト 12 oz / 340g 種と芯をとり1㎝くらいの角切り
  • 白ワイン 1/4カップ (お好みで)
  • 黒コショウ(お好みで)
  • パルメジャーノ・レッジャーノ(お好みで)

4~5人分作るときは、白ワインを1/3カップに、白ワイン以外の材料は2倍に増やすといいですよ^^

作り方

1.パスタをゆでるお湯を沸かします。同時にほかの作業をしながら、ショートパスタならパスタの袋に表示されている調理時間、ブカティーニなど棒状のものは調理時間マイナス1分ゆでます。

2.フライパンを熱してオリーブオイル少量を入れ、イタリアンソーセージをほぐしながら炒めます。火加減は、イタリアンソーセージが焦げない程度に強めで。フライパンがテフロン加工ならオリーブオイルは入れなくても大丈夫です。

イタリアンソーセージ
イタリアンソーセージを炒める
Credit: Yuki Kai

3.イタリアンソーセージがほぐれたら、みじん切りにした玉ねぎを加えて、玉ねぎがしんなりするまで炒めます。

Credit: Yuki Kai

4.玉ねぎがしんなりしたら、ワインを加え、強火で1~2分ほど混ぜながら火を通し、玉ねぎにワインをしみこませながら水分を飛ばします。

イタリアンソーセージ 玉ねぎ
Credit: Yuki Kai

5.トマトを加え、混ぜながら炒めます。トマトが崩れてきたら弱めの中火にして蓋をし、ときどき混ぜながら5~10分煮ます。塩、黒胡椒で味を整えます。

炒め始め Credit: Yuki Kai

イタリアンソーセージとトマトのソース
トマトが煮崩れて良いかんじ
Credit: Yuki Kai

6.ゆであがったパスタの水気を切って、6のフライパンに入れ、大きくかきまわすように混ぜてソースとなじませます。お皿に盛って、お好みでパルメジャーノ・レッジャーノをふりかけてできあがりです。

トマト イタリアンソーセージ トロットレ パスタ料理
茹でたトロットレは巻貝から出した貝の身みたい
Credit: Yuki Kai
トマトとイタリアンソーセージのトロットレ
トロットレはスプーンですくって食べても
Credit: Yuki Kai

イタリア語レシピからのヒント

今回もイタリア語サイトでレシピを研究しました。そのときに気付いたことをまとめてみますね。

・生トマトのかわりにトマトソースやトマトペーストを使うものも多い

・イタリアンソーセージは、腸詰めを皮から出してほぐして使うパターンが多い。アメリカで見かけるイタリアンソーセージの中身だけバージョンは、イタリアでは一般的ではないのかも?

・イタリアンソーセージ、玉ねぎ、トマト(またはトマトソース/ペースト)、白ワインのほかにバター、牛乳、生クリームといった乳製品を入れるレシピも多い

乳製品入りのものを結構見かけたので、参考までに、バターと牛流が入るレシピ「グラミーニャ・アラ・サルシッチャ」をご紹介します。

リンクしたウエブページ(ニュース番組のレシピコーナーっぽいですね^^)には写真つきで作り方がのっていますので、イタリア語がわからなくても参考になると思います。

なお、リンク先のビデオでは、豚ひき肉は入れずソーセージだけ、バターでなくオリーブオイル、トマトペーストでなくトマトピューレを使っています。

gramigna alla salsiccia recipe
Gramigna alla salsiccia tgcom24.mediaset.it

グラミーニャ・アラ・サルシッチャ レシピ

Gramigna alla salsiccia

材料(4人分)

グラミーニャ(卵色と緑色)300g
豚ひき肉 250g
サルシッチャ(イタリアン・ソーセージ)250g
玉ねぎ 1/2個
バター 20g
オリーブオイル 大さじ2
白ワイン 150ml
牛乳 200ml
トマトペースト 大さじ1
おろしたパルメジャーノ 50g

(オーブンで焼いて仕上げる場合)
カチョカヴァッロ(またはモッツアレラなど加熱するととろけるチーズ)200g

作り方

1.みじん切りにした玉ねぎをバターで炒めます。

2.豚ひき肉とソーセージを入れほぐしながらさらに炒めます。

3.肉がほぐれて火が通ったら、白ワイン、牛乳、トマトペーストを入れて混ぜ、蓋をして弱火で35~40分に混みます。塩で味を整えます。

4.煮込んでいる間にパスタを茹でます。茹で上がったパスタと3のソースを混ぜ、お皿に盛ってできあがりです。

オーブンで焼いてラザニア風に仕上げることもできます。

耐熱容器にパスタ、ソース、カチョカヴァッロ、パスタ、ソースの順に重ね入れます。ソースの上にすりおろしたパルメジャーノをたっぷりかけて、200度のオーブンで20分焼きます。

おわりに

トロットレ パスタ
イタリアンソーセージとトマトのトロットレ
Credit: Yuki Kai

いかがでしたか?

料理は自由。いろいろなバージョンがあって楽しいですね。

自分で作りながら、自分の好みの味で、作りやすくて自分に都合の良いレシピに仕立てていくのも家庭料理の楽しみのひとつだと思います。

ぜひご自分の味を見つけてみてくださいね。

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