トマホークステーキってご存知ですか?
トマホークステーキは、リブアイステーキのあばら骨をつけたままのカットで、形がトマホーク(=斧)に似ていることからトマホークステーキと呼ばれます。
よく似たリブアイのカットにカウボーイステーキもありますが、カウボーイステーキの骨はトマホークステーキの骨より短くカットされています。
今日は、トマホークステーキを、グリルやフライパンを使わずにオーブンで最初から最後まで焼く方法をご紹介します。
プライムリブが大きすぎてオーブンに入れる前にフライパンで焼き色をつけるのが大変なときに、わたしがいつもしている焼き方です。
トマホークステーキもこの方法で上手く焼けましたので、ぜひ参考にしてみてください。
トマホークステーキを買ってみた
ある日プライムリブを探し歩いていたとき、偶然めぐりあったのがトマホークステーキです。
その日はプライムリブがまったく見当たらず、ホールフーズなどのスーパーを数軒回った後に、最後の望みをかけて行った Safeway というお店のお肉屋さんのショーケースに、どーんと2本置いてありました。
このトマホークステーキ、結構前から市場に出回っていて人気のようなのですが、わたしは実は一度も目にしたことがありませんでした。
恥ずかしながらトマホークというのはミサイルの名前としか認識していなかったので?、後で斧のことだと知って、本当に形が似ているので納得。
お肉屋さんのお兄さんが、トマホークの部位はリブなので、プライムリブやリブアイと同じお肉と教えてくれました。
たしかにお隣に置いてあるリブアイ(日本ではリブロースと呼ばれます)と脂肪のつきかたが同じです。
厚みがすごくてオーブンで焼いても大丈夫そうだし、何よりも見かけが派手なのが気に入ったので、1本買ってみました。
重さは3.4パウンド=1.5キロ。
お肉用の包装紙1枚では包みきれず、2枚使いできれいに包んで渡してくれます。
カウンター越しに受け取ると、ずっしり重くてあわてて両手で支えないといけませんでした。
フィレンツェで食べた骨付き特大ステーキ ビステッカを思わせる重さです。
最初の予定ではプライムリブにオージュとホースラディッシュだったのですが、
このトマホークステーキは、豪快に焼いて、ビステッカ風に塩こしょうだけでシンプルに食べるのが一番いいような気がしてきました。
トマホークステーキをオーブンで焼く
お肉を上手に焼くコツ
トマホークステーキに限らずお肉を上手に焼くコツは、
冷蔵庫から出して室温に戻しておく
最初に外側をガンと焼いて肉汁を閉じ込める
焼きあがったら休ませる
ちなみに、リバースシアリングといって、最初はオーブンの低温でじっくり火を通し、最後の仕上げに外側を高温で焼く焼き方もあるのですが、失敗が少ないのは最初に焼き色をつける焼き方だと思います。
また、焼く前に室温に戻しておくのと、焼きあがった後に十分休ませないと、お肉をカットしたときに血の色の肉汁が流れ出して哀しい事態になってしまいます。
それと、わたしはお肉を焼く前に塩をしない派です。
塩をふることでお肉の水分が出てしまうので、上手にお肉を焼くには塩なしのほうが上手くいくと思います。
お肉に塩をする派の方は、室温に戻すために冷蔵庫から出したタイミングで塩をして、お肉に塩を浸透させ、オーブンに入れる前に出てきた水分をペーパータオルでしっかりふき取るといいかもしれません。
トマホークステーキのオーブンでの焼き方
まず、トマホークステーキの下にペーパータオルを敷き、室温に戻します。
冷蔵庫から出しておく時間はお肉の大きさや気温にもよりますが、今回3.4パウンドのトマホークステーキを70℉設定のキッチンで1時間半くらいカウンターに置いておきました。
次に、オーブンと天板を450℉(=232℃)に余熱します。
余熱が完了したら、ペーパータオルでお肉の水分をふき取って、油を表面に薄く塗り、骨の部分をアルミフォイルで覆って(綺麗に仕上げるため)天板にのせます。(ジュッと焼ける音がします。)
450℉ (=232℃) で15分表面を焼いたら、温度を325℉(=160℃)に下げ、好みの焼き加減になるよう火を通します。
このとき、あらかじめお肉に温度計を刺しておいて、温度で焼き上がりを判断するのが一番確実な方法です。
お肉の写真つきで温度の解説のあるwww.certifiedangusbeef.comのwebページによる目安の温度
レア 125℉ 52℃
ミディアムレア 135℉ 57℃
ミディアム 145℉ 63℃
お肉に限らず塊のものは外側から内側へ熱が伝わっていくので、オーブンから出した後も中心に向かって加熱が進み、中の温度は最終的に5℉(=2.78℃)くらい上昇します。
ですので、レアに仕上げたいときは温度計が120℉の時点でオーブンから出します。
さて、わたしのように温度計が壊れてから買いなおしていなかったりする人は、食品衛生上は本当はおすすめできませんが、勘に頼ることになります。
いつも参考にしているのは、http://www.villagemeats.com のチャートです。
プライムリブの焼き時間の目安(PDF)
今回は3.4パウンドの室温に戻したトマホークステーキを、450℉で15分焼いた後、325℉で30分焼いて、切り分けるまで20分アルミフォイルで軽く覆って放置していました。
そして、焼き上がってからヒマラヤンピンクソルトと黒胡椒をガリガリ挽いてかけました。
焼き上がりはミディアムレア~ミディアムといったかんじだったので、次回はレア気味に仕上げるために325℉で焼く時間をもっと短くする予定です。
とはいえ、失敗なく焼きたいなら温度計に頼るのが賢い方法といえるでしょう。
トマホークステーキの献立の例
野菜のリゾット
この日はトマホークステーキを焼いている間にリゾットを作りました。
材料:
バター 大さじ2
玉ねぎ 中1/2個
にんじん 5センチくらい
セロリ 10センチくらい
米 1 1/4カップ
スープストック 32オンス(約1リットル)
サフラン、ワイン少々、パルミジャーノ・レッジャーノ(オプショナル)
1.野菜を細かいみじん切りにして、バターでじっくり炒めます。バターは多めに使うのがポイントです。
2.野菜がねっとりしたら、お米を加えてさらに炒めます。
3.お米が透明になったらスープストックを3/4くらい加えて混ぜ、沸騰したら火を弱めて、サフランとワインを加え(オプショナル)ときどき混ぜながら煮ます。
4.途中水分が足りなくなりそうなら残りのスープストックを少しづつ加えます。本格的に作るときはスープストックは常に沸騰した状態のものを加えます。
5.お米にわずかに芯が残るくらいに火が通ったら、お好みでパルミジャーノ・レッジャーノを混ぜ込み、塩で味を整えてできあがりです。
今回は最初作る予定だったプライムリブのオージュ用に買っておいたビーフストックと赤ワインを使いました。
サフランを使うときはチキンストックを使ったほうが綺麗な色になります。そのときにワインも加えるなら白を使うといいですよ。
普段はリゾットにはパルミジャーノ・レッジャーノを混ぜ込みますが、今回は切らしていました…でもチーズなしでも美味しかったです。
アスパラガスとミニキャロットのロースト
1.ミニキャロットは葉の部分を切り落とし、皮をむいて、沸騰したお湯で柔らかく茹で、ペーパータオルで水気をふきとります。
2.天板にアスパラガスとミニキャロットをのせ、オリーブオイルをふりかけて、400℉のオーブンで10分くらい焼きます。
アスパラガスは焦げ目がついたほうが断然美味しさが増しますが、焼き過ぎるとぐしゅぐしゅの食感になるので、お好みで焼き時間を加減してください。
今回なぜか20分焼いてしまい…やっぱり長すぎました。
野菜のローストはトマホークステーキが焼きあがって寝かせている間に焼くといいですよ。
おわりに
いかがでしたか?
トマホークステーキは見た目が派手なので、お祝いのディナーやお客様のおもてなしにぴったりですね。
ご紹介したオーブンで焼く方法はもちろん、戸外でドーンとBBQにするのも盛り上がりそうですね!
在米の方は、もしトマホークステーキをお肉屋さんに置いていなくても、お肉の部位的にはリブアイ(リブロース)なので、前もって注文しておけば骨を残してカットしてくれるのではと思います。
今回3.4パウンドのトマホークステーキを大人2人と高校生男子1人でいただき、全部食べきれない十分な量でした。
大きなお肉を料理するのはときめきますね!
派手な出来上がりに、見た目的にも大満足です。
肉食仲間のみなさん、肉気分のときにぜひ挑戦してみてくださいね。