ムラーノ島とブラーノ島はヴェネツィアから遠足気分で足を伸ばせる人気の観光スポットです。
今回単独で水上バスに乗って行ってきたのですが、あぁまたもや残念な失敗をしてしまいました。
その結果ヴェネツィア⇔ムラーノ島を2往復することに?
あなたがムラーノ島・ブラーノ島に行かれるときには、わたしみたいに貴重なヴェネツィア時間をロスしてしまわないように、この記事では最初に水上バス乗船時の注意点、次に島の様子をお伝えします。
行先を確認しなかったばっかりに、ムラーノ島⇒ブラーノ島のはずがヴェネツィア島へ戻ってしまった悲しい例
今回水上バスに乗り慣れてきて調子にのっていたワタクシ。
ムラーノ島をひととおり見てまわって、そろそろブラーノ島に移動しようと、ブラーノ島行きの水上バスが停まる最寄り停留所を調べました。
2駅先です。
歩いて行ける距離だけど暑いので(1時台であまり日陰がありませんでした)水上バスに乗ることにします。
停留所のルート表示のサインを見ると⇔のマークがあります。
それを見たわたしはなぜか「あ、これってムラーノ島を循環するってことね!」と勝手に解釈。
どちら方向の水上バスに乗っても目的地につけるわけです。(注:そんなわけありません)
すぐに来たのは逆方向行きの水上バス。
次の水上バスまでちょっと時間があるので、どうせ待つのならこれに乗ってぐるっと島を一周してみようと思い立ち乗り込みました。
イメージは山手線です。
バカですね…。
⇔は路線図の右に行く船も左に行く船も両方その停留所に停まるという意味だったんです。
循環しません。
気づいたときには時すでに遅し、水上バスはどんどん大海原へ。
一旦外海に出て島に近づくルートかしら?と5秒くらいポジティブシンキングしていましたが、どうやら違う。
あわてて「降りま~す!」と言って降りるにもまわりは水です。
飛び込んでもわたしの水泳テクではアジア人女性遺体発見・自殺か?とかのニュースになるのが関の山です。
というかニュースにすら取り上げてもらえないかもしれません…。
そういえばその昔、元海上保安官の同僚が「水死体って水を吸ってぶよぶよにふやけて指とか簡単にとれるんだよ」とか言ってました。
そんなことを思いながらムラーノ島がどんどん小さくなっていくのを眺めるわたしの横顔はきっと哀愁に満ちていたことでしょうね…。
でもムラーノ島の思い出に浸っていたわけではなく、残念な場面まっただ中の自分にあきれていただけです。
ヴェネツィア島に戻って、さらに残念に追い打ちをかけます。
またムラーノ島の停留所のルート表示にあったあの⇔マークを思い出し、今度は「この船はムラーノ島にトンボ返りするに違いない」とまたもや脳内解釈。(なぜ?)
それならこの席快適だからこのまま座っていようっと。
みんな終点で降りていく中ひとり座っていると、心配顔の優しそうな船員さんが声をかけてくれます。
「終点ですよ。降りないの?」
「あ、わたしなら大丈夫です」(この返事もどうだか…ここはこの船がブラーノ島に戻るか確認する場面です。)
するとお兄さんの表情と口調が突然変わり、降りなきゃダメだと睨まれ…
ほかのお客さんにジロジロ見られる中しぶしぶ降りました。
水上バスが終点についたら全員降りないといけない決まりらしいです。
人前で叱られてもうふんだりけったりです。
携帯電話で検索しヴェネツィア島から直接ブラーノ島に行くルートを発見して、そこから行くことにし、乗り換えの停留所に水上バスで向かいます。
そこでスケジュールを確認すると、
がーーーーん、最終水上バスがさっき出たところでした(泣)。
ヴェネツィア島からブラーノ島行きはムラーノ島を経由するより少し不便なのです。
仕方がないのでまたムラーノ島経由でブラーノ島(名前が似過ぎですね!)を目指します。
ものすごい時間ロスです!!!
水上バスに乗るときに気を付けること
わたしのように貴重なヴェネツィア時間をロスしないために、すべきことはたったひとつ。
水上バスに乗る前に係員に行先を確認する
これだけです。
それぞれの乗り場にルートと停まる停留所が表示されていますが、複数ルート共有している停留所ではどの水上バスが来たのかわかりにくいです。
なので、船が着いたら船を乗り場にドッキングさせる係のひとに確認しましょう。
たとえばサンマルコ広場で降りたい場合は
Does this stop at San Marco?
または San Marco ? と語尾を上げて聞くだけでOKです。
ほんの数秒の手間で安心して水上バスの旅ができますよ。
わたしはムラーノ島で失敗した後、毎回聞くようにしていました。(学びました(笑)。)
ほかにも水上バスを使うときに覚えておくと便利なポイントをあげておきますね。
水上バスは〇日券がおトク
ヴェネツィアは水上バスで移動するのが断然便利です。
水上バスの乗船券は片道7.5ユーロで、刻印から75分間有効です。
何度も乗り降りするときはちょっとお高くなってしまうので、時間決めの乗船券がおトクでおすすめ。
1日券 1 day ticket(24時間)20ユーロ 3回以上乗る人におトク
2日券 2 day ticket(48時間)30ユーロ 5回以上
3日券 3 day ticket(72時間)40ユーロ 6回以上
〇日券となっていますが刻印から日数×24時間有効です。
わたしたちは、金曜日の夕方ヴェネツィアに到着して日曜日の午後出発予定でしたので、48時間有効の2日券を買って、延べ3日間乗り放題で十分元はとりました。
上記の金額とスクリーンショットは2020年6月1日現在のものです。
最新の情報はヴェネツィア市のウエブサイトでご確認ください。
上記リンクのページから、バスのマークの PUBLIC TRANSPORT IN VENICE をクリックして、一番最初の ACTV – TIME-LIMITED TICKETS ボックス内のOFFER DETAILS をクリックすると各種水上バスチケット情報が表示されます。
水上バスの路線図は、チケット情報ページの路線図アイコンをクリックすると路線図PDF ファイルが開きます。
スクリーンショットを貼っておきますが、必要な方は大きなサイズの路線図のPDFファイルをダウンロードしてください。
水上バスに乗る前に乗船券を刻印する
水上バスに乗る前には必ず乗船券を刻印してくださいね。
乗り場に機械があるのでそこに乗船券を近づけます。
ピッ!という音がしたら刻印完了です。
刻印を忘れたり乗船券を持っていないと、船上で改札されたときに困ったことになるので忘れないように。
乗船券を持たずに乗っていた女の子が違反チケットみたいなものを切られる場面を目撃しました。
罰金高いそうですよ。
改札は毎回あるわけではなく抜き打ち的なかんじです。
〇日券も毎回乗船するたびに刻印してくださいね。
水上バス座席選びのヒント
少し長い路線では座席に座りたいですよね。
その際、波の高い日は通路側がおすすめです。
というのも、突然高波が開いていた窓から入ってきて、前方の窓際に座っていたお客さんがびしょ濡れになるのを目撃したからです。
髪も洋服も、お買い物をした袋も濡れてしまって大変そうでした。
波の高い日は念のため通路側に座るほうがよさそうです。
ほかには、わたしが行った6月は、夕方西日が当たる側は暑くなって大変でしたので、直射日光が当たらない側に座るのがいいかもしれません。
ブラーノ島とムラーノ島
さてさて、ブラーノ島の様子です。
苦労して行った甲斐があって、見たかった発色の良いカラフルな街並みを自分の目で見ることができました。
川沿いだけでなく奥の住宅の壁もカラフルでしたよ。
島はインスタグラム投稿写真ロケ地化していて、いたるところでロケが繰り広げられていました。
綺麗な壁の色に映える無地の服(白が多かったです)と帽子のお洒落な女性たちがあちこちでポーズをとっています。
もちろん女性だけでなく男性も。
本格的に三脚を出している人もかなりの数いましたね。
川を挟んで素敵に歩く彼女を彼氏が対岸から撮影していたり。
カップルで写真を撮り合って幸せそうだったので、この日おひとりさまだったわたしは相当羨ましかったです…。
その寂しさはすべて写真にぶつけました(笑)
実は水上バスのルート検索などで携帯の電池を消耗してしまったらしく、ブラーノ島上陸時にすでに電池残り9%(泣)だったので、それはもう一枚一枚真剣勝負でした。
おかげで好きな写真が撮れました。
携帯の電池が完全に切れる直後の最後の1枚はこれです。
ところでムラーノ島はベネチアングラスの、ブラーノ島はレース編みで歴史のある有名なところです。
興味のある方はベネチアングラス工房を無料で見学できるところ(いくつかありました)やレース編み博物館を訪ねてみてはいかがでしょうか。
ムラーノ島のほうがブラーノ島より落ち着いた雰囲気でしたね。
ムラーノ島、ブラーノ島両方回って写真もたくさん撮りたいひとは、余裕を持って1日ゆっくりかけるのがおすすめです。
わたしがブラーノ島に行った午後遅い時間は西日が強く影が出ていて、それはそれで面白かったのですが、川の両側の建物の色を綺麗に出した写真を撮りたい方は時間帯に気を付けてみてくださいね。
下の写真は6月午後4時台に撮ったもので、左岸が影で色がうまく出なかったので編集しています
水上バスで気を付けることまとめ
・ルート別に同じ名前の水上バス乗り場が複数あることがある
・乗るときに水上バスの船員さんに目的地に停まるか確認する。
・乗車券は乗る前に必ず刻印する。
・路線の終点では一度降りる。
・波が高いときは窓際ではなくて通路側にすわる
水上バスは乗り慣れると本当に便利ですし、乗るたびに美しい景色を楽しめるので、ぜひ乗りこなしてヴェネツィアとその周辺の美しい島々を満喫してくださいね。