2020年3月、ロックダウン寸前のパリで、ショコラティエ「ジャック・ジュナン」「パトリック・ロジェ」そして「ル・ショコラ・アラン・デュカス」のお店に足を運んでみました。
この記事では、マレ地区にあるジャック・ジュナン氏のお店を訪ねたときのことをご紹介します。
チョコレート屋さんめぐりのきっかけ
フランス行きが近づいてきたある日、インスタグラムのフィードに現れたフランスのチョコレート写真がわたしの目をひきました。
パトリック・ロジェの半球型のチョコレートです。
どうやらとても人気のあるブランドのチョコレートらしく、
ファンの方たちはパリのショップを訪ねた時の様子や、日本のご自宅にお取り寄せしたチョコの写真などをシェアされていて、
みなさんがパトリック・ロジェ氏のチョコレートを情熱的に好きな様子が伝わってきました。
何か気になったので少し調べるうちに、人をこんなに惹きつけるパトリック・ロジェ氏のチョコレートと、フランスのチョコレートそのものに俄然興味がわいてきました。
よし、折角フランスに行くのだから、パリでは少なくともパトリック・ロジェ氏のお店に行ってみよう。そして、できればほかにも何軒かチョコレート屋さんめぐりをしてみよう!
そう心に決めて出かけたフランスで、パリの青空に美しい雲が浮かぶとある日の昼下がり、ついにチョコレート屋さんをめぐるチャンスがやってきました。
パリ・マレ地区のチョコレート屋さんめぐり
前年の夏に泊まったバスティーユ駅周辺のエリアがとても気に入っていたので、この旅でもパリではマレ地区に泊まることにしていました。
まずはグーグルマップでホテル周辺のチョコレート屋さんを検索すると、あるわあるわ!チョコレート屋さんがわらわらとヒットします。こんなにあるんだ!
ラッキーなことに、絶対に行くと決めていたパトリック・ロジェ氏のお店のひとつもマレ地区にありました。それも、歩いて行ける距離です。わざわざ地下鉄に乗らなくても行けるのってとても気楽。
次にグーグル検索でヒットしたフランスのファッション誌や料理雑誌の記事で情報収集してみたところ、ジャック・ジュナン氏のチョコレートも気になってきました。
幸運にも、ジャック・ジュナン氏のお店もマレ地区にあり徒歩圏内です。
さらに!
ジャック・ジュナン氏のお店にはカフェも併設されているらしく、そこで出されるパリ・ブレストがめちゃめちゃ美味しいと評判のようです。
ちょうどこの旅でパリ・ブレストを食べてみたいと思っていたので、
こうなったら “Best Paris-brest in Paris” と検索するとたくさんヒットするジャック・ジュナン氏のパリ・ブレストを食べるしかないではありませんか!
っていうか、絶対食べる!!!
こんなかんじで少しづつプランが固まってきました。
まずはジャック・ジュナン氏のお店でチョコレートを買った後、カフェでパリ・ブレストをいただき、その後にパトリック・ロジェ氏のお店に行くという作戦です。
お天気が良くて清々しいお散歩日和、ホテルを出て、グーグルマップを頼りにいざ出発!
途中メンズのスーツやシャツを扱うお店ばかりの通りがあったり、瀟洒な無印良品のショップがあったり、マレ地区の散歩は楽しい。
気分よく歩くこと10分ほどで、石造りのジャック・ジュナン氏のお店に到着しました。
ジャック・ジュナン氏のお店へ
ショコラティエ・ジャック・ジュナン氏のお店は、ジュエリーショップのような洗練された雰囲気でした。
ガラストップの陳列テーブルの中に、雑誌で見かけるようなデザインの美しいチョコレートが輝いています。
ジャック・ジュナン氏のフルーツジェリー(pâtes de fruits)やキャラメル(caramels)も絶品と評判なのですが、この日の私はチョコレート一辺倒。
この後パトリック・ロジェにも行くので、ジャック・ジュナンでは何か小さめのものを…と思っていたら、
bonbons de chocolat 144コ入り120ユーロのセットの下に、銀色の綺麗なケースに入った9個入りのセットを見つけました。
店員のお姉さんに値段を聞くと、12ユーロと思ったより買いやすいお値段です。それもチョコレートは好きなものを選んで詰めてもらえるそう。
とはいえ、こんなにいっぱいあるとどれにしていいかわかりません。
困っていると、あらかじめ9個詰めてあるセットもありますよとにっこりされ、迷わずそちらを購入しました。
正方形の銀色のケースがコンパクトのようで素敵です。このセットならスーツケースの邪魔にならないのでおみやげにもぴったりですね。
賞味期限2週間ということで、帰国後早速食べてみました。
蓋を開け、黒い薄紙を開くと、柄の組み合わせが美しいチョコレートがお行儀よく並んでいます。
そっとひとつつまんで食べてみると、絶妙な甘さで非常に複雑な風味。
特にガナッシュに独特の滑らかさがあり、大変印象に残りました。
食べるまで何味かわからないのも楽しい。
ガツンとくるパンチのあるチョコレートではないのに、また思い出して食べたくなる、そんなチョコレートです。
娘にも1つ送ってあげたのですが、こんなにファンシーなチョコレートは生まれて初めて!と感動していました。
このケース入りの9個セットのほかに、レジのそばに置いてあったロシェという岩のような大きめのプラリネもとても美味しかったので、プラリネ好きの方におすすめです。
幻のパリ・ブレスト
ジャック・ジュナン氏のお店でひとつだけ残念だったのは、カフェが開いていなかったことです。
平日はお客さんが少ないので、焼き菓子は週末だけの販売なのだそう。
ああ、残念です!!!
でも、店員のお姉さんがカフェが開いていないのを謝りつつ
「もし週末に来れるなら好きなものをお取り置きしますよ」
ととても親切で感じ良かったです。(英語が流暢だったのもポイント高し!)
残念ながらその週の土曜日の朝にはパリを発ったので、ジャック・ジュナン氏のパリ・ブレストお取り置きは実現しませんでしたが、こんな親切な対応は記憶に残りますよね。
あぁ、いつの日かジャック・ジュナン氏のパリ・ブレストを食べてみたい…。
幻のパリ・ブレストに未練を残しつつも、
あたかも高級ブティックでお買い物をしたかのような紙袋に入ったチョコレートを手に、
良い気分でジャック・ジュナン氏のお店を後にし、次の目的地パトリック・ロジェへ向かいました。
パリのチョコレート屋さんめぐり、次回へ続く。
今回訪ねたお店:
Jacques Genin Marais
133 rue de Turenne, Paris 3ème
パリのチョコレート屋さんめぐり(全3回)
1.ジャック・ジュナン ←今ココ
2.パトリック・ロジェ
3.ル・ショコラ・アラン・デュカス