わたしが40歳を過ぎてアリゾナ大学を卒業し、アメリカで就職したときのことを今日から4回にわけてお伝えします。
今日は職安でのジョブフェアのおはなしです。
大学卒業時にまだ就職が決まっていなかった
先日フェイスブックのタイムラインに自分の数年前の投稿が出てきました。
ほぉ~、この日は当時の勤務先のアリゾナ工場完成記念パーティーに出席していたのね~、なんて懐かしく眺めてしまいました。
その会社はわたしが大学を卒業して初めてきちんと就職した会社です。
アメリカの一般的な就活は、在学中からインターンをして、そのままインターン先や同業社に就職するのが理想的パターンのひとつだと思いますが、
離婚のゴタゴタの中で勉強していたわたしの場合は見事に流れからはずれ、卒業時に就職は決まっていませんでした。
ですので、卒業後引き続き就職活動をしながら、オンラインで大学院のクラスをとりつつ、フードバンクでデータベース管理のボランティアをしたり、数学の家庭教師をしたりしていました。
ちなみに、アメリカでの職歴のなかったわたしにとって、ボランティアはレジュメに経験として書けるし、上司にリファレンスをお願いできてよかったです。
一緒にボランティアをしていた仲間の中にも同じく就活中の人がいて、彼もわたしとほぼ同時期くらいに就職が決まりました。
求人広告
そんなある日、日本語のできるエグゼクティブアシスタントの募集がフェニックスエリアに出ていました。
広告を出しているのは人材派遣会社です。
実際に求人している会社名は当然ながら書いてありません。
わたしが狙っていたのは数学を使えるアナリスト職でしたので職種的には違うけれど、日本と繋がりのある会社がフェニックスエリアで求人しているということに興味が沸きました。
そんな会社ならわたしが日本人だということが利点につながるかもしれないし、ほかのポジションも募集してるかも?
でも、一体どこの会社なんだろう?
あの手この手で検索して、ついにその会社を発見しました。
会社のウエブサイトを見てみると、人事のページにアリゾナに建設中の工場とオフィスで働く人を募集しているのでジョブフェアを開催する、とあります。
当時のわたしは、ジョブフェアって、会場に人事や採用部署の担当者がいて、そこに来た人が話をしてその場でレジュメを見てもらえる、オンサイトインタビューのようなものだと思っていました。
いつなんだろう?と思ったら、
その日の午後12時~2時です。
え~っ!今日なの?!
日本でいえば職安のようなところが会場で、グーグルマップで検索するとツーソンから2時間くらいです。
時刻は午前10時を少し過ぎたところ。
急いでシャワーを浴びて車を飛ばせば1時半には行けそう!
そういうわけで、すぐにシャワーを浴びて着替え、履歴書を印刷して出かけました。
ジョブフェア
ツーソンからフェニックスエリアに向かうには、砂漠の中のI-10をひた走ります。
1時間半くらい走るとIKEA が見えてきて、そのあたりから車線が増え急に都会になってくるかんじです。
そこから先は州都らしくしょっちゅう渋滞しています。
その日も少し流れが遅い箇所がありましたが、会場には1時半ちょっと前に到着しました。
建物の中に入ると、意外なことにしーんとしていてイベントめいた雰囲気はありませんでした。
不思議に思いながらも、受付の女性にジョブフェアに来たことを伝えると、
「Oh that… the registration has been closed. あ、それならもう受付終わりましたよ」
え~っ!まさかの門前払い?
しかし、もうその頃すでに図太かったわたしは、もちろん引き下がりませんでしたよ(笑)
「え?広告にはジョブフェアは12時から2時までって書いてありましたけど?今まだ1時半ですよね?何時までに来いとは書いてありませんでしたよ」
「でももう締め切られてますので」
「わたし、ツーソンからわざわざ来たんですけど!」
しつこいわたしに彼女は諦め、どこかに電話をかけ、わたしを会場へ連れて行ってくれました。
会議室のような会場に入ると、会社のビデオが終わるところでした。
前方に立つ白人男性ふたりと女性が会社の方なのでしょう。
椅子に座っている参加者は2、30人くらいで、スーツに身を包んだいかにも面接!というかんじの40歳代くらいの男性たちが目立っていました。
社長さんと人事の女性の話が終わり、「今日は〇〇部門のマネージャー志望の方だけ話を聞きます。他のポジションを希望の方はレジュメだけここに置いていってください」と女性。
!
どうやらこのジョブフェアは、わたしが思っていたものではなく、会社説明会で、あっけなく終了してしまったようです。
でも…折角こんな遠くまで来たのに、レジュメを机に置いて静かに帰るなんて、絶対ありえないですよね!
他の人たちの様子を見ていると、言われた通り素直にレジュメを置いて帰っていく人が多い一方、スーツを着た男性数人はひとりづつ社長さんと握手を交わしてお話ししています。
さて、わたしはどうするかな…?
レジュメを置いて帰る人の波が落ち着いたのを見計らって、人事の女性のところに行って、レジュメを渡して自己紹介しました。
だって、タダで帰るわけにはいきませんからね。
今日は日本語ができるエグゼクティブアシスタントの募集を見て御社のことを知ったので来ました。数学とプログラミングが使えるアナリスト系の仕事が希望ですが、最初は別のポジションから始めてもいいと思っています…。
そんなことをペラペラと話したのを覚えています。
人事の女性は、エグゼクティブアシスタントのポジションは今日最終面接をしているはずだけど…、と残念そうに言った後、
別の部署でセールスアナリストを探していることを教えてくれました。
eコマースなんだけど、興味ある?
当然イエスと返事すると、わたしのレジュメをマネージャーに渡してくれるということで、レジュメに何か書き込んでいました。
それから隣にいた男性を紹介してくれたのですが、
彼がめちゃめちゃ日本語ができる人で、
日本の方でしたか、僕は〇〇です、と話しかけられてびっくり。
世間話的なことを少し話して、最後にがんばってねと激励してくれました。
思いがけず日本語で話せたので、なんだかとても和んだのを覚えています。
最後に、わたしを会議室に入れてくれた受付の女性にもう一度サンキューを言って、職安を後にしました。
それからしばらくして、人事の女性が話していたポジションについてマネージャーの方から連絡があり、電話面接をすることになりました。
つづく
アメリカで就職したときのはなし(全4話)