コロッセオ・フォロロマーノ・パラティーノの丘全体図
コロッセオ・フォロロマーノ・パラティーノの丘全体図
Credit: Yuki Kai

上の地図は、パラティーノの丘でわたしが迷子になったときにじ~~~っとにらめっこしていたものです。

今、デスクトップの大きな画面でこの地図を見ているとどう歩けばよかったかわかりますが、すでに迷子気味の状態でこういう地図を見てもまったくぴんとこないものです…。(わたしだけ?)

木を見て森を見ず状態だったんですね。

今回は、前半でわたしの行き当たりばったりルートを反省しながらたどり、後半ではもう一度行けたらこう回るルートをご紹介します。

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初めに:どうして迷子になったのか原因究明

理由はカンタン。

出発前にちゃんと下調べしていかなかったから。

前日の夜に少しは調べたものの、行列に並ばずにコロッセオのチケットを買う方法にフォーカスしてしまったので、地図的な情報はノーマーク。

行けばわかるでしょ♪とまぁいつもながら楽観的だったのです。

でも今ならわかります。

そんな自分がいかに残念だったかが…。

具体的に掘り下げてみます。

原因① フォロ・ロマーノが何かわかっていなかった

フォロ・ロマーノ アントニヌス・ピウス帝とファウスティーナの神殿
アントニヌス・ピウス帝とファウスティーナの神殿
Credit: Yuki Kai

実は、フォロ・ロマーノは絶対に見たい!と同行者に宣言していたわりには、フォロ・ロマーノが一体何かわかっていませんでした。(呆)

柱のたくさんある建物の名前がフォロ・ロマーノだと思っていたのです。

フォロ・ロマーノのフォロは広場の意味。

何かひとつの建物を指すのではないのですね。

どうりで地図でフォロ・ロマーノという建物を探しても見つからないわけです…。

探しても探しても見つからなくて勝手に迷子感を上昇させ焦っていた自分… 残念です。

原因② フォロ・ロマーノとパラティーノの丘の位置関係を把握していなかった

コロッセオ・フォロロマーノ・パラティーノの丘全体図
フォロ・ロマーノ(青)
パラティーノの丘(黄)
Credit: Yuki Kai

フォロ・ロマーノを建物と思い込んでいたくらいですので、パラティーノの丘とフォロ・ロマーノがどんな広さでどんな形でどうつながっているのか、などもちろん調べていませんでした。

把握していたのはコロッセオと共通のチケットが買えるという事実のみ。

行く前に全体図くらい見ようね!と、出発前の自分に言いたいですね。

上の地図の青いエリアがフォロ・ロマーノ、黄色がパラティーノの丘です。

右側の円形の建物がコロッセオですね。

実際の境界線はわかりませんが、おおよその位置関係は把握していただけると思います。

当日行き当たりばったり編

では、位置関係がわかったところで、わたしの行き当たりばったりルートをたどりつつ、写真で園内の様子をご紹介します。

まず下の地図をごらんください。

青のラインで⑱ティトゥスの凱旋門からパラティーノの丘の南東最端ドムス・セプティミ・セウェリまで行きました。

そこから赤のラインで⑱ティトゥスの凱旋門へ戻った後、フォロ・ロマーノへと進みました。

(実際は迷ったのでもっと迷走しています…。)

青の☆マークは眺めの良いスポット、黄色で囲んであるものは本文で触れているスポットです。

なお、本文中の番号はパラティーノの丘にある地図の番号を使っています。

Credit: Yuki Kai
Credit: Yuki Kai

⑱ティトウスの凱旋門

Arco di Tito / Arch of Titus

ティトウスの凱旋門 フォロ・ロマーノ
ティトウスの凱旋門
Credit: Yuki Kai

コロッセオの向い側のチケットオフィスでチケットを買って、セキュリティーチェックを通り、まず最初に⑱ティトウスの凱旋門をくぐりました。

青空に映える美しい凱旋門です!

建築ファンの方はアーチ内側の装飾も要チェック。

ティトウスの凱旋門
Credit: Yuki Kai

この門をくぐって右に進めばフォロ・ロマーノ、左がパラティーノの丘です。

わたしたちは気の向くままに左へ。

下の写真左側の階段を上って、パラティーノの丘を進んでいきます。

フォロ・ロマーノ
Credit: Yuki Kai

この階段を上るとフォロ・ロマーノを一望できますよ。

パラティーノの丘を全部回る時間の余裕のない方にも、できればここだけでも寄って眺めを堪能してほしいスポットです。

フォロ・ロマーノ
パラティーノの丘からの眺め
Credit: Yuki Kai

下の写真で白いシャツを着ているのが、なんとか日陰を歩こうとがんばっているわたしです。

パラティーノの丘の道はほとんどが写真のような未舗装。

結構な距離を歩きますので、足にあった歩きやすい靴でお出かけくださいね。

フォロ・ロマーノ
Credit: Yuki Kai

パラティーノの丘の端には眺めの良いスポットがいくつかあります。

下の写真は地図上三つある☆マークのうちの一番左のスポットからの眺めです。

フォロ・ロマーノ
パラティーノの丘からの眺め
Credit: Yuki Kai

㉝ドムス・フラウィア

Domus Flavia

パラティーノの丘 ドムス・フラヴィア
ドムス・フラヴィア
Credit: Yuki Kai

ローマ帝国第11代皇帝ドミティアヌス帝が建てた宮殿跡です。

八角形の池があることでも知られていますが、予習していかなかったわたしはどうやら見逃した模様。

㊳ドミティアヌス帝の「スタディオ」

Stadio e complesso severiano / Stadium and Severan complex

パラティーノの丘 ドミティアヌス帝の「スタディオ」
ドミティアヌス帝の「スタディオ」
Credit: Yuki Kai

ドミティアヌス帝就任直後の81年から92年の間に建設された庭園または競技施設跡といわれています。

個人的にはパラティーノの丘で一番記憶に残っている遺跡です。

㊴ドムス・セプティミ・セウェリ

注) 地図上の表記は㊴ Arcate Severiane / Severan Arcadeです。

パラティーノの丘 ドムス・セプティミ・セウェリ 
ドムス・セプティミ・セウェリ 
Credit: Yuki Kai

ローマ帝国第20代皇帝セプティミウス・セウェルスが、2世紀末から3世紀初めに掛けて建てた宮殿跡です。

下の写真はパラティーノの丘南東の最端にあるこの宮殿跡からの眺め。

手前に見えるアーチ型の建築物はクラウディウス水道です。

起源52年に完成した古代ローマの水道橋で、約69km 離れた泉からローマに水を供給していたのだそう。

下の写真左奥にはコロッセオも見えますね。

パラティーノの丘からの眺め クラウディウス水道
コロッセオ(左)とクラウディウス水道(右下)
Credit: Yuki Kai

さてこのあたりで同行者男子Aが暑くて疲れてしまったため、男子2名が休憩(フォロ・ロマーノ側のバス道りに観光案内所とカフェがあります。)しているあいだに、わたしはひとりでフォロ・ロマーノを見に行くことに。

悲劇の始まりです。

別れ際に大丈夫?と聞かれて、うんたぶん大丈夫♪ と根拠なく答える自分。

そして、やはりあっけなく迷子に。

迷子ではないふりをして歩いていましたが、迷子でしたね(泣)。

パラティーノの丘
Credit: Yuki Kai

6月初旬のこの日は快晴でとても暑かったです。

園内には時折飲み水を汲める場所があります。

ローマの水は美味しいといいますが、水道の水が不安な人は、自動販売機を見かけたときに冷たい飲み物を買っておくといいですね。

ときどき日陰の場所がありますので、無理せず休憩しながらゆっくり見てまわるといいですよ。

パラティーノの丘からの眺め
Credit: Yuki Kai

しばらく迷走した後、やっとフォロ・ロマーノらしい建物が見えたときは嬉しかったです!

この坂を下りていくと、左手に⑭ウェスタの巫女の家が見えてきました。

⑬ウェスタの神殿 と ⑭ウェスタの巫女の家

⑬Tempio di Vesta / Temple of Vesta ⑭Casa delle Vestali / House of Vestals

ウェスタの巫女の家と神殿
ウェスタの巫女の家(左上)
Credit: Yuki Kai
フォロ・ロマーノ ウェスタの神殿
ウェスタの神殿
Credit: Yuki Kai

ローマ建国神話のロムルスとレムスの母親リア・シルヴィアがウェスタの巫女でしたね。

?参考:ロムルスとレムス:パラティーノの丘とローマ建国神話

⑯ ロムルスの神殿 と ⑮アントニヌス・ピウス帝とファウスティーナの神殿

⑯Tempio detto di Romolo / So-called temple of Romulus ⑮Tempio di Antonino e Faustina / Temple of Antoninus and Faustina

フォロ・ロマーノ
フォロ・ロマーノ
Credit: Yuki Kai

手前の青いドーム型の屋根のついた建物⑯がロムルスの神殿です。

ロムルスといっても、ローマ建国神話のロムルスではなく、マクセンティウス帝の息子ロムルスのために建てられた神殿です。

その後ろの柱が並ぶ美しい建物はアントニヌス・ピウス帝が妻ファウスティーナのために建てた神殿⑮です。

さらに先に進むと、遺跡がごちゃごちゃっとあるではありませんか!

下の写真には①~⑥、⑪が写っています。

こんなに何もかもが一か所にあるなんて、もう本当にすごい迫力です!

あなたが現地に行った時にはぜひぜひ見てみてほしい場所です。

フォロ・ロマーノ
フォロ・ロマーノ
Credit: Yuki Kai

この写真を撮った直後に携帯電話が電池切れ。

1日中出かける日、特にわたしのように写真が好きでバシャバシャ撮りまくってしまうひとは、電源対策を。

もしくは携帯電話とカメラ2本立てで撮るといいかもしれませんね。

次はこう回るフォロ・ロマーノとパラティーノの丘

また行けたら次はどう回るかを考えてみました。

入口と出口が何か所かあるのでルートは何パターンか可能です。

チケットを現地で買う場合:フォロ・ロマーノ⇒パラティーノの丘⇒コロッセオ

フォロロマーノ地図
Credit: Yuki Kai

フォリ・インペリアリ通り Via dei Fori Imperiali 沿いにある、フォロ・ロマーノ北側の出入口でコロッセオ、パラティーノの丘共通のチケットを買ってそこから入場します。

⑮アントニヌス・ピウス帝とファウスティーナの神殿の横に出ますので、遺跡の並ぶ通り(聖なる道)をまずは右へ。

フォロ・ロマーノ アントニヌス・ピウス帝とファウスティーナの神殿
アントニヌス・ピウス帝とファウスティーナの神殿
Credit: Yuki Kai

まず最初に①~⑥の遺跡がごちゃっとあるところを見てまわります。

ここはフォロ・ロマーノのハイライトともいえるエリアだと思いますので、ゆっくり時間をとって存分に。

見終わったら聖なる道を引き返して⑮ティトゥスの凱旋門まで、道の左右を見ていきます。

凱旋門まで来たら

  • 時間がない人は凱旋門をくぐりそのまま道なりに進んでコロッセオへ
  • 時間がある人は黄色のライン方向に進んでパラティーノの丘へ
  • ちょっとだけ時間がある人は赤いラインで階段を上がって丘からフォロ・ロマーノを一望してから、凱旋門へ戻りそこからコロッセオへ

すでに共通券を持っているので、コロッセオでは Ticket Holder の列に並びましょう。

すでにチケットが手元にある場合

チケットを現地で買う必要がなく、オーディオガイドも必要なければ、フォロ・ロマーノの一番北側の入口から入って①から順にみて行くのがよいでしょう。

凱旋門まで進んだ後は上記の現地でチケットを買う場合と同じです。

フォロ・ロマーノ地図
Credit: Yuki Kai

コロッセオからまわる

コロッセオがまだ混雑していない時間に到着したら、まずコロッセオから見てしまうのもいいですね。

コロッセオを見た後、パラティーノの丘も見るならパラティーノの丘の入口(赤)、パラティーノの丘は見ないなら⑱ティトゥスの凱旋門の入口(黄色)から入るといいですよ。

出口はフォロ・ロマーノの北側(青色)を使うとよいでしょう。

コロッセオ・フォロロマーノ・パラティーノの丘全体図
コロッセオから見る
Credit: Yuki Kai

おわりに

いかがでしたか?

コロッセオ、フォロ・ロマーノ、そしてパラティーノの丘は、時間をたっぷりとって全部見てほしい素晴らしい歴史的名所です。

コロッセオだけで観光を終えずに、少なくともフォロ・ロマーノには足を運んでみてほしいなと思います。

そして、できればパラティーノの丘が出てくるローマ建国神話を押さえておくと、より一層楽しめると思いますよ。

参考記事:「ロムルスとレムス:パラティーノの丘とローマ建国神話

ローマ建国神話のフルバージョンと、短くまとめた 90秒で読める!超斜め読み「ロムルスとレムス」 を載せていますので、ぜひ読んでみてくださいね♪

では、歩きやすい靴で行ってらっしゃい!

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