先週初めてフェイスブック マーケットプレイス (Facebook Marketplace) で知らない人を相手にものを売ってみました。

実はフェイスブック マーケットプレイスはクリックしたことすらありませんでしたが、使ってみるとなかなか便利。

そして、まったくの他人を相手にするということは、自分の知らない世界を見聞きするチャンスでもあるのですね。(知りたいかどうかは別にして笑)

まだ広告を出して4日しかたっていないのに、すでに色々な経験をしてしまいました。

そんなわけで、今回めでたくフェイスブック マーケットプレイスデビューしたのを記念して、いろいろと気づいたことを数回にわたってご紹介していこうと思います。

断捨離して不要になったものを売りたい方や、駐在や留学でアメリカに来られた方が帰国時に家具を売るときの参考になれば幸いです。

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断捨離モード

Photo by Hosea Georgeson on Unsplash

突然ですが、ワタクシ今自分史上最大の断捨離モードです。

もの凄い勢いでいらないものを売ったり、あげたり、寄付したりしているので、引越しするのかと聞かれます。引越し予定はありません。

以前なら、てっとり早く片付けるために、どさっと寄付したりさっさと捨てたりがわたしの断捨離のやり方でした。

でも、最近インターネット上で露出することに抵抗がなくなったので、今回は売れそうなものはネットで売ってみることにしました。

まずは、毎月家賃を払っているストーレッジに入れっぱなしになっている家具。

小さなものは ebay などのオークションサイトを使う手もありますが、家具などの大きなものを送るのは大変なので、取りにきてもらえる人たちに売るためにフェイスブック マーケットプレイスを使ってみることにしました。

便利な売買ツール フェイスブック マーケットプレイス

今まで一度もフェイスブック マーケットプレイスを利用したことがなかったのですが、初めてでも使い方はとても簡単でした。

フェイスブックのテンプレートにしたがって、商品のカテゴリーを選んでタイトルと値段を決めて、写真をのせるだけ。

商品の詳細は書いても書かなくてもいいみたいですが、わたしは説明と支払い方法などの条件を書いておきました。

広告を載せたらすぐに問合せのメッセージが来はじめました。

メッセージはアイコンが商品の写真なので、見ただけでどの商品の問合せなのかわかり便利ですよ。

メッセージのやりとり

message screen

メッセージのやりとりはだいたい決まったパターンです。

最初のメッセージはほとんどが Is this available? という質問です。

そこにあなたが yes と返事をすると、様子見の人ならそこで終わりですが、少し意欲のある人だと、次はたいてい Where are you at? と聞いてきます。

ここではあなたの住所を教える必要はなくて、商品を見たり引渡しできるエリアを答えます。

わたしの場合は、商品を置いているストーレッジの場所を教えますが(商品の説明に引渡し先を書いているけど、9割以上の人が読んじゃいない)、

ストーレッジがツーソンの北の端にあるので、遠すぎてやる気をなくされないように、小さなものなら市内のここにも持ってこれますというパブリックな場所(たとえば大きなお店に入っているカフェなど)をふたつ付け加えていました。

次の質問に進む人はやる気がある人で、具体的に何日の何時に見れますか?という書き方をしてきます。

この段階で調整して会う約束をします。

ですが、どんなにI’m serious!などと意欲があるように見えても、5分前にドタキャンとかありますので、ちゃんと来てくれたらラッキーくらいの心構えで。

ほかには、Is your price firm? と値下げする気がないか探ってきたり、

Can you take $25 と希望価格を言ってきたり、 60? のようにいきなり値段だけを書いて買い叩いてくる人もいます。

わたしはまだ広告を出したばかりなので、値下げ交渉のメッセージには、今は〇〇ドルだけど、今後値下げすることになったらご連絡しましょうか?みたいな返事で対応していました。

無料であげます広告

ボロボロのマットレスセット

マットレス広告

さて、ストーレッジにはクイーンサイズのマットレスとボックス(マットレスの下に敷くもの)のセットが2つあって、ひとつはとても古く、ボックスは猫のひっかき傷だらけで相当ひどい状態だったので、欲しい人に無料であげることにしました。

こんな大きなものを捨てるにはトラックを手配しないといけませんから、持って行ってもらえばこちらも恩の字なのです。

早速広告を出したとたん、じゃんじゃんメッセージが来始めました。

それが…、全部スペイン語なのです…。

携帯の着信音が鳴りやまず、返事するのが追いつかない勢いでメッセージが来るので、一番最初にメッセージしてきて、I’m serious! Please! I can come pick up anytime even now!と超意欲的な女性に翌日引き渡すことにさっさと決めてしまいました。

たぶん広告を出してから終了まで10分以内の出来事です。

嵐が通り過ぎたようでした。

フェイスブックは売り手と買い手の顔が見える、でも…

フェイスブック マーケットプレイスは、売り手と買い手の顔が見えるのが(プロフィールが偽物でなければ)クレイグリストよりほんのちょっとだけ安心できるポイントだと思いますが、逆に顔が見えるから不安になる部分もあります。

というのは、マットレスを欲しいと言ってきた女性のプロフィールを見てみると、プロフィール写真はどうやら本物のようなのですが…見れば見るほど…怖いのです。

どうして怖いのかというと、彼女のメイクが…アリゾナで逮捕された人たちの写真(=マグショット)でよく見かける極細眉メイクなのです…。

そして真っ黒のロングヘアに、入れ墨ののぞく腕、黒のティアドロップサングラスをかける彼女は、(失礼すみません)ギャングの妻にしか見えません。

わたしは小心者なので、猛烈に不安になってきました。

その日マットレス以外にもたくさん家具などをアップしたので、もしそれも見てるとしたら…。

明日ストーレッジに行ったら、彼女が怖い男性と一緒にやって来て、銃をつきつけられて倉庫の荷物全部盗まれちゃうかも!!! 

そんなことを本気で心配していたので、対策として早めに行って、マットレスをストーレッジの入口に移動してわたしの倉庫がどこかわからないようにしようと思ったのです。

(ええ、真剣でしたよ、でもツッコミどころ大アリですね…)

緊張の引渡し

car with mattress

約束は4時だったので、3時頃行けばなんとかなるだろう、と思っていたら、彼女から2時半ごろテキストメッセージが来ました。

今から出ますとのこと。

あら、こんなに早く出るってことは、やっぱりメキシコから来るのね!と納得し、気を付けてと返事をして別の用事を片付けていました。

ちなみに、アリゾナのフリーウエイでは、車にありとあらゆるものを積んでメキシコに帰っていくメキシコナンバーのトラックをよく見かけるので、彼女たちもそうなんだと思ったのです。

するとしばらくして、今着いたけどあなたどこ?わたしたちは白いバンにいます、というメッセージが?!

え~~~~~~っ??????

アポイントメントは4時だったんじゃないの~?

そこではっと気づいたのです。

会う日時を決めたときのメッセージの4は、4時の意味ではなくて for のつもりだったのだろうということに…。

4dと書いてあっったので、dはミススペルだと思っていたのですが、For da のことだったんですね、きっと…。

まさか自分と同世代っぽい女性がそんな書き方をするとは…。

まったくノーマークでした。

これでストーレッジに一足先に行って、自分の倉庫がどこかわからないようにする作戦はボツ。

しようがないので腹をくくっていきました。

さて、ストーレッジについたら、今度は彼女たちが乗っているはずの白いバンがいません…。

サウスエントランスにいるからと言うけど、そもそもサウスエントランスという名前の入口がない。

もしかして建物の中なのかしらと探しましたが、いません。

その間にも彼女からメッセージが入ってきます。

が…、彼女も焦っているのか文章が意味をなさず、やりとりをすればするほどますます謎が深まっていく…。

気づいたら迷宮入りしているパターンです。

オフィスのひとに聞いたり結構歩き回った後に、駐車スペースではない妙なところにとまっている白い大きなピックアップトラックを発見しました。

バンじゃないけど、念のため行ってみよう…。

もしかしたらメキシコではトラックのことをバンと呼ぶのかもしれないし。

トラックに近づくと、中にはヒスパニック系の男女がいます。

おそるおそる窓をノックすると、ふたりが私を見て…

喜んでる~?



彼女は、あのギャングの情婦っぽいフェイスブックのプロフィール写真とはまるで別人で、茶髪に色白のやさしそうな女性でした。

ギャップがすごすぎて、ワケがわかりません…。

わたしがスペイン語は話せないとわかると、英語は苦手なんだけど~と言いながらがんばって英語で話してくれます。

お互いやっと見つかったので喜びあって、ストーレッジへ。

ストーレッジにはマットレスとボックスを一度に運べる便利なカートがあるので、それを使って、ご主人が軽々と運び出してくれました。

あっという間に終了。

ふたりの目の輝きから、マットレスをゲットしたのが本気で嬉しいのがバレバレで、わたしもつられて嬉しくなりました。

そして、なんと、マットレスを出すために一旦廊下に出していた箱を、わたしたちが片付けるわ!と夫婦ふたりで中に入れ始めるではありませんか!

実は優しいひとたちだったのです!!!

わたしはふたりを悪い人かも?と疑った自分がそれはそれは恥ずかしかったです。

自転車を買ったときのはなし

自転車
Credit: Yuki Kai

そういえば、去年、フェイスブック マーケットプレイスではないのですが、娘に自転車を買ったときにも似たようなことがありました。

自分で組み立てた自転車に娘を乗せるのは不安だったので、組立て済みの自転車を買ったのはいいけど、どう頑張ってもわたしの車に入らない。

夜の駐車場で必死になっているわたしたちに、ちょっとガラの悪そうな中年男性が声をかけてきました。

わたしは当然警戒モードに。

でも母の心を知らない娘が「これ大変なんですー」とわたしより先に話し始めてしまいました。

すると、ちょっとまかせてごらん、とそのガラの悪そうな男性は、あの手この手を使って私の車のスペースを最大限に広くし、最後には無事に自転車を載せてくれたのです。

そして、ちゃんと載ったのをまるで自分のことのように喜んで、自転車楽しんでね~!僕は明日は釣りだから早起きしなきゃ、と言って車で去っていきました。

めちゃめちゃ親切な人でした。

そのときも、見かけでひとを判断した自分を反省して、娘にそのことを話していたのに、わたしはその日から1ミリも進歩していなかったのですね…。

残念すぎます。


他人のことを見かけだけで悪い人かもと思ってしまうワケ

もちろん、ネット上で知らない人にものを売るときには気を付けるに越したことはありません。

それに初めての経験だったので不安になるのもしかたないといえなくもない。

でも、勝手に不安になって心配していた時間はまったくムダだったことは言うまでもありませんね。

でもどうしてわたしはこうなのかしら…?

考えてみました。

そして、思ったのは、もしかしたら、アメリカで犯罪捜査もののドラマを見過ぎたのが原因かもしれません。

今はもうテレビをやめたので見てませんけど、かつてはCSI〇〇とかCriminal Mindとかの犯罪ドラマを欠かさず見ていたのです。

犯罪ものが好きというわけではなくて、そんなドラマには決まって超難関な問題を素晴らしい頭脳で解決するわたし好みのキャラクター?が出てくるからです。

でもたくさん見すぎたので、そこから犯罪パターンもエピソードの数だけ脳にインプットされてしまったのでしょうね。

そのデータが、なんかちょっと危ないという場面に遭遇するたびに脳に呼び出されてしまうのでしょう。

これは治すのはちょっと厳しいかもしれませんね…。

でも、毎回本当にそのジャッジ必要?と自分に聞くようにしようと思いました。

おわりに

それにしても、古~いマットレスと猫のひっかき傷だらけのボックスがあんなに喜んでもらえたし、わたしは人やトラックを手配して捨てに行く面倒な手間が省けたし、Win-Winで終了して本当によかったです!

この日は売り上げは0ドルだったけど、倉庫に新しく空間が開いて、清々しい気分で家に帰りました。

本日のアイテム
猫のひっかき傷だらけのマットレスセット【無料】

本日の売り上げ
$0

本日の学び
見かけで他人をジャッジしない
余計な心配は時間のムダ

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