前職で日本から出張や駐在で来られた方の英文を読むと、アメリカデビューしたてのみなさんの英文にはひとつ致命的な共通点があるのに気づいていました。
その共通点って何だと思いますか?
それは、受け身の文章が多すぎるということです。
日本から来たばかりの方の英文は受け身の文章だらけになりがちなんです。
なぜなのかしら~?
考えられる理由のひとつは、日本語に受け身の表現が多いのでは?
下にも例を挙げていますが、「会議が開催される」「モノが作られる」「商品が発送される」など、受け身の表現が自然に使われている場面って多いですよね。
そしてもうひとつは、たぶん日本の英語教育で「この文章を英語に訳しなさい」といった受験対策をたくさん頑張った結果、自分の頭の中の日本語の文章を忠実に直訳するスキルが身に着いているのでしょうね。
わたしの大学最初のセメスターのペーパーも相当ひどかったと思われます(笑)
さてさて、
そんな受け身の英文(受動態と呼んでましたよね?)は、We などの主語を使って能動態に書き換えるだけで、自然な英文になることがとても多いんですよ。
簡単な例をあげてみますね。
例1:
私共の製品は細心の注意を払って製造されています。
(アメリカデビューしたてのAさんの英文)Our products are manufactured with great care.
この文章はどこも間違っていないし、意味もちゃんと通じます。
でもより自然に響くのはこちら。
✔ We make our products with great care.
We を主語にしているところに注目です。
では、次の文章はどうでしょう?
例2:
ご注文頂いた商品は2日以内に発送されます。
(Aさんの英文)The item that you ordered will be shipped within two days.
これもどこも間違っていませんし、意味も通じるんです。
でもより自然に響くのは
✔ We ship your order within two days.
これもWe を主語にした能動態の文章ですね。
こんなかんじで、
日本語から直訳した受け身の英文は、We を主語にした能動態に書き換えるだけで、自然に響く英文になることが多いのです。
イメージ掴めましたか?
文脈によって We ではなくI ,You, They, It などしっくりくる主語を使って。
以上簡単な例をとりあげましたが、特に難しい専門分野の資料を短時間で作るときなど、参考文献が英語ではなく日本語の場合、忙しさと難しさのあまり無意識に直訳の受け身の文章を続けざまに書いてしまいがちなので、ちょっと意識してみてくださいね。
とはいえ、受動態で書くのが一番しっくりくるケースももちろんあるはずですので、臨機応変に最も簡潔で自然な表現を追求してみて♪
なんだか難しそうに聞こえるかもしれませんが、数をこなすうちに頭が慣れてくるので大丈夫ですよ。
ぜひ、英語で文章を書くときには、受け身の文章だらけになっていないか気を付けてみてくださいね?
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