パリに到着し、シャルルドゴール空港から電車でリヨン駅(Gare de Lyon)へ向かいました。
今回は最初にリヨン市に南下して、そこでレンタカーを借りて南仏をまわり、その後再びパリに戻って帰国まで滞在するという計画です。
空港から電車で一気にリヨン市まで行ってもよかったのですが、到着が夕方遅かったのでそれだとゆっくり食事できない可能性がありました。
それに、折角だから最初の夜はパリで何か食べようということで、翌朝の移動に便利なリヨン駅近くのホテルに泊まることにしました。
今日は思いがけなく美しかった夜のバスティーユと、フランス上陸最初の食事、タルタルステーキとグラタン・ドフィノワについて徒然綴ってみたいと思います。
リヨン駅
リヨン駅(Gare de Lyon)は、イギリスのビッグベンに似た大きな時計台が目を引く美しい建物です。
この駅にはリヨンと名がついていますが、れっきとしたパリ市内の駅。
パリからリヨン方面への鉄道の起点の駅ということから、リヨン駅という駅名がついています。
ちなみにリヨン市の主要駅はリヨン・ペラーシュ駅(Gare de Lyon-Perrache)とリヨン・パールデュー駅(Gare de Lyon-Part-Dieu)で、パリ市内のリヨン駅は Paris Gare de Lyon と表示されます。
電車の予約のときにはちょっと気を付けてみてくださいね。
さて、ホテルはリヨン駅から歩いてすぐのこじんまりしたところでした。
夕食は前回泊まったバスティーユのアパート(おしゃれに言うならアパルトマンですね♪)の側にあったカフェにまた行こうと決めていたので、ホテルの部屋で少し落ち着いてから早速出かけました。
夜のバスティーユ散歩
グーグルマップを頼りにホテルを出発。
3月初旬、まだちょっと寒いけど、ダウンコートを着ているし、とにかくパリに着いて嬉しくてハイなので気になりません。
川沿いに出ると、停泊している船と乗り場まわりがほのかなライトアップでめちゃめちゃいい雰囲気。
そしてその先に見えるのは、バスティーユの塔ではありませんか!
去年は塔まわりは工事用の柵が張り巡らされ、そのまわりを車やバイクが行き交いごちゃごちゃした雰囲気だったけど、
こうして川岸から眺めるライトアップされたバスティーユの塔は素敵です。
バスティーユの川沿いは昼間より断然夜の方が美しい?
当然のように橋の上はデート中のカップルだらけ。
バスティーユの夜景をバックにふたりでセルフィ―を撮ったり、ラブラブしたりしています。
アムールですねぇ?
オペラハウスなど見覚えのある場所を通り、徐々に道を覚えているエリアに入っていきました。
異国の街で、去年はここでパンを買って、ここでワインを… なんて思い出しながら歩くのは楽しいですね。
そうして、目指すカフェ Cafe de l’Industries には迷うことなくたどり着きました。
ご近所カフェ、ふたたび
ちょうど土曜日の夜で、カフェやナイトクラブがたくさんあるこのエリアは、まだ当時は深刻ではなかった新型コロナウイルスの影響はまったく見られず、とても賑わっていました。
カフェの前でも人だかりがしていて、店内は若いコたちのグループから年配のご夫婦まで、幅広い客層です。
広くて席数の多い店内は一見満席でしたが、ウエイトレスさんが奥の二人掛けのテーブルへ案内してくれました。
席に落ち着き、まずはワインを注文して一息ついていると、
あれ?2つ隣のテーブルの男性の背後で何か黒い毛皮のようなものが動いたような?!
と思ったら、
…猫でした!
あ~これは?
このお店のインスタにときどき登場する黒猫ではありませんか???
写真を見るたびに私も会いたかったなぁ?と思っていたのですが、ついに!そのコを見ることができました。
店内ガヤガヤと相当うるさいのに、スピーっと眠っています。
猫ちゃんの近くに行って写真を撮りたかったけど、食事中の男性の邪魔をする勇気はなく、自分の席からの情けないアングルになってしまいました。
タルタルステーキとダックコンフィ
さて、今回のフランス旅行最初の食事、
注文したのはタルタルステーキ(Steak tartare)とダックコンフィ(Confit de canard Valette au miel épicé)です。
アメリカではあまり生肉メニューにお目にかからないので、ヨーロッパではついついタルタルやカルパッチョに目がいってしまいます。
もう何度も食べた牛肉のタルタルステーキの中で、たぶん Cafe de l’Industrie のが一番大きかったです。
卵の黄身、そしてケイパーやエシャロット、ピクルス、パセリなどの薬味と一緒に混ぜ混ぜして、塩、こしょう、ウスターソース、タバスコなどで味付けしていただきます。
以前ボローニャで食べたタルタルステーキも同じ食べ方でした。
このお店のようにお肉の味直球で出すところと、ウスターソースなどで味付けしてから出すところとあります。
見かけは生のひき肉そのものですが、まぁ現物も新鮮な生食オッケーのひき肉ですね。
あなたがユッケが好きならタルタルステーキもイケると思いますよ。
ダックコンフィはこんがり美味しそうに焼かれていて、スパイス入りの蜂蜜のソースと一緒に食べると美味しい。
ダックの方もなかなかの大きさです。
グラタン・ドフィノワ
タルタルステーキの付け合わせはグラタン・ドフィノワ(gratin dauphinois)。
グラタン・ドフィノワはリヨン近くのドーフィネ地方の郷土料理、じゃがいものグラタンです。
薄切りのじゃがいもをグラタン皿に並べて牛乳やクリームを流し入れ、チーズをかけて焼いたもので、お肉料理の付け合わせによく登場します。
この夜のグラタン・ドフィノワ、ずっしり重く、まさかの重量級!
お皿がテーブルに収まりきらずはみ出てますね^^
このグラタンはベシャメルソースを作る手間なしでわりと簡単にできて、フランスっぽいビストロメニューなんです。
レシピのリンクをのせておきますので(わたしは試作していませんが美味しそうです)、お料理好き、フランス好きな方、試してみては。
日本語レシピ
家庭画報:じゃがいものドフィノワ
英語レシピ
The French Cooking Academy: How to make a Gratin Dauphinois
カモのコンフィの付け合わせはじゃがいものロースト。
こちらのじゃがいももかなりの量です。
わたしはどちらかというとカリッと香ばしいローストの方が好きでしたが、料理本でよく見ていたグラタン・ドフィノワを味見できてよかったです。
それにしても、
フランス初日からミート&ポテト族もびっくりの肉とじゃがいも攻撃です。
あ、ミート&ポテト族とは、アメリカの海のない州付近に多く生息する「シーフード?気持ち悪い。肉とじゃがいもだけでいい。野菜はいらない。」系の人たちのことです。
とはいえ、同じミート&ポテトでも、フランスのそれはな~んかお洒落ですよね^^
わたしはお肉は全部食べましたが、じゃがいもは完食ならず。
でも、長時間フライトの後にしてはよく頑張ったと思います。
美味しかったし、何よりもフランスに着いた!前回も来たあのお店にまた来れた!っていうのが嬉しいんですよね。
猫ちゃんにも会えたし?
帰りもまた川沿いを歩いて、夜のバスティーユの趣を堪能しながらホテルに戻りました。
Café de l’Industrie 住所とウエブサイト
16 Rue Saint-Sabin, 75011 Paris, France
Tel : +33147001353
過去記事でもこのカフェに触れていますので、よかったら読んでみませんか?