在米製造メーカーでデータアナリストとして働いていたとき、駐在や出張で来られた日本人職員の方たちと一緒に仕事をする機会も数多くありました。
今日は、そんな日々に気づいた初めてアメリカに来た日本人が見落としがちなことを書いてみます。
アメリカにお仕事で来られている方、これから来られる方の参考になれば幸いです。
汗ジミの罪
“Yuki, he’s hot!(ユキ、彼カッコイイわね!)”
会議中、わたしの隣に座った同僚白人女性がヒソヒソ声で囁きました。
前方では日本から出張でやってきた男性職員がプレゼン中。
うん、たしかにお洒落でイケメン。
英語も上手だし、プレゼンも卒なくこなしてる。
日本人が褒められるとなぜかわたしも嬉しいので、”Right? (でしょ~?)”と彼の家族でもないのに自慢気に返事すると、
“Oh… never mind!”
とついさっきの賛辞をあっという間に取り消す彼女。
私も理由がわかるので苦笑い。
折角イケメンなのに、惜しいなぁ。
あなたは一体何が起こったのか、想像つきますか?
答えは、彼が腕を上げたときにシャツの脇の下が遠くから見てもわかるほど汗で濡れていた、です。
特に色つきのシャツだとくっきり目立つんですよね~。
人間ならほとんどの人が脇に汗をかくのは普通なんですけど、
これ、アメリカでエチケットとしてタブー扱いなんです。
シャツの脇が色が変わるほど汗で濡れているのはアメリカのオフィスでは恥ずかしいことの認識なんですよ。
ですので、制汗剤を使ったり、シャツの下にヘインズなどの薄い下着用Tシャツを着ている人が多いです。
制汗剤は英語ではAntiperspirantといい、汗を抑える作用があります。
アルミニウムなどの有効成分で汗腺のまわりを膨らませて汗腺を閉じることで汗を外に出にくくするのが一般的な制汗剤のはたらきです。
ちなみに、近年アルミニウムと乳がん細胞との関係性を指摘する報告もあり、アルミニウムを含まない制汗剤(Alminum-free)も市場に増えてきました。
(アルミニウムはアメリカではアルミナムと表記するのが一般的です。)
同じ売り場にデオドラントdeodorantも並んでいると思いますが、デオドラントは消臭のみなので汗を抑える効果はありません。
鼻をすする
意外と日本人に多いのは、風邪気味のときなどに鼻をズルズルすすっている人。
これも、イケメン度が下がってしまう残念な行為なんです。
すする音が聞く人を不快にさせてしまうので、アメリカではマナー的に人前で鼻をすするのはNG。
すするくらいなら、その場で鼻をかんでしまうほうがよっぽどいいのです。
実際会議中や講義中に鼻をかむ人はたくさんいます。
もちろん、あなたがわたしのように人前で鼻をかむなんてムリ!というタイプなら、トイレでひっそりと。
人前で部下を叱り飛ばす
日本でいまだに体育会系な体質が残っている会社では、人前で叱責して恥をかかせることで部下を奮起させることができるなどと思われているかもしれませんが、これ、アメリカでは絶対NGです。
人を人前で辱めることを避けるのは基本中の基本なので、叱るときはオフィスでドアを閉めて一対一で。
オープンスペースでオフィスがないときは、会議室などを利用するのが良いですね。
フロア中に響く大声で怒鳴るなどもってのほか。
あなたのイケメン度が光の速度より速く墜落していくことでしょう。
反対に褒めるのは人前で。
喫煙
“He’s good looking, but he smokes…(彼、カッコイイけど煙草吸ってるのね…)”
“I can tell he smokes because his breath stinks(彼、息が臭いから煙草吸ってるってわかるわ)”
“His skin looks old because he smokes(彼、タバコ吸うから肌が年齢より老けてるわよね)”
女性同僚たちから聞いていたセリフです。
折角イケメンなのに残念ですよね~。
オフィスやレストランがほぼ100%禁煙なアメリカでは、禁煙者=嫌煙者の確率が高く、特に健康意識の高い人から喫煙者は冷ややかな目で見られているものです。
日本より喫煙者への風当たりが強いと考えていいと思いますよ。
あなたが煙草を吸う人なら、喫煙は個人の自由でしょ!と腹立たしいとは思いますが、事実なので…。
煙草を吸っているというだけでイケメン度がガタ落ちになっている可能性はかなり高いですよ~。
もったいない!
喫煙者のあなた、
この記事を機会に煙草辞めませんか?
喫煙で肺がんや心臓病、認知症のリスクが高まるし、あなたの本来素晴らしい脳の機能も低下するし、煙草代も年々上がってるし、煙草を吸っていない人より老化が早まり、息が臭いと敬遠されるなど…
良くないことが多すぎですよ?
煙草辞めませんか?
おわりに
いかがでしたか?
日本では気がつかないかもしれないちょっとしたこと。
こんな些細なことであなたのイケメン度が下がってはもったいない!
ぜひ気を付けて、アメリカでも仕事のできるイケメンジャパニーズとして活躍してくださいね?