イタリア旅行記事 ヴェローナ 郷土料理レストランのおすすめ で紹介したチョコレートサラミ (Salame di Cioccolato) 。
サラミという名前がついているけど、サラミのチョコ掛けとか肉食系デザートではありません。
(まぁ、ベーコン入りチョコレートチップクッキーとか、ベーコンメープルドーナツとか人気なので、サラミのチョコ掛けもアリなのかもしれませんけど^^)
ナッツやビスケットを練り込んで棒状にしたチョコレートが、カットする前のサラミみたいに見えるので、チョコレートサラミという名前がついているんです。
それに切り口もサラミっぽいんですよ。
このチョコレートサラミ、チョコレートラブな方や、チョコとナッツの組み合わせに超弱いという方は絶対好きだと思います。
今日は、とても簡単にできて大勢にふるまうときにも安心な生卵を使わないチョコレートサラミと、本場イタリアの卵を使うレシピの両方をご紹介します。
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イタリア、日本、アメリカのレシピ
イタリアのチョコレートサラミレシピは、チョコレート、バター、卵、砂糖、ビスケットが基本で、ラムを加えるバージョンもときどきあります。ヴェローナで食べたものはナッツザクザクだったけど、ボローニャで食べたものはビスケットのみのナッツなし。グーグル検索で上位表示されるレシピもナッツなしのものばかりなので、ナッツを入れないのが一般的なのかもしれませんね。
日本のレシピは板チョコを使って生クリームとあわせるものが多く、イタリアではお目にかからなかったマシュマロ入りが目立ちます。
アメリカのレシピはイタリアのレシピそのものだったり、そこにさらに生クリームや色々な種類のナッツを加えたり、卵なしのものだったりします。アメリカのレシピのほうがあれこれさらに工夫して混ぜ込んでいるものが多いかんじです。
アメリカで生卵
アメリカに引っ越すまであまり気に留めなかったことのひとつが、卵はアブナイということ。
卵の殻についた菌が原因で食中毒になることがあるので、アメリカの卵のケースや卵料理のメニューには、加熱していない卵を食べると食中毒になるかもしれないから自己責任で、という注意書きがあります。
対策としては殺菌処理されている Pasteurized Eggs を買うことですが…、実はわたし、殻を熱湯で殺菌(したつもり)してアメリカのスーパーで普通に売っている卵を生食していて、10年以上大丈夫です。
あ、わたしも熱湯で殺菌して食べてみようというかたは、自己責任でお願いしますね^^
とはいえ、卵はアブナイというのが常識なアメリカでは、人種を問わず生卵を使った料理は敬遠されがちなんです。
(そのわりにはレストランのティラミスは人気なのがナゾです)
ですので、今日最初にご紹介するチョコレートサラミは、パーティーなどにも気軽に出せる卵ナシのレシピです。
参考にしたレシピは下のふたつ。
Chocolate Dessert Salami ~ Recipe courtesy of Giada De Laurentiis
Chocolate Salami by Shiran from Pretty. Simple. Sweet.
このふたつのレシピをベースにアレンジしてみました。
また、イタリアの本場チョコレートサラミを作ってみたいというかたのために、イタリアのウエブサイトの生卵を使うレシピも載せておきますので、そちらも参考にしてみてください。
卵を使わないチョコレートサラミレシピ
材料
- チョコレートチップ 11~12 oz (312 ~ 340 g)
- 無塩バター 3 oz (85 g) (= 大さじ6 = 3/4スティック)
- ナッツ 1カップ 4.5 oz (128 g)
- ビスケット 90 g
- 粉砂糖(飾り用オプショナル)
- バターは4オンスのものを3/4本使っています。(写真にはなぜか2本入れてしまいました)
- ナッツはヘーゼルナッツとアーモンドを使いました。
- ヴェローナで食べたチョコレートサラミにはピスタチオが入っていたので、手に入ればおすすめです。
- 今回はビスケット以外の材料は全部アメリカのチェーン店ターゲットで買いました。
ビスケットはクパティーノの八百屋さんで見つけたイスラエルのものですが、イタリアのレシピもこれに似たビスケットを使っているものが多いです。
味と食感はマリービスケットとほぼ同じなので、あまり甘くなくて軽いビスケットなら何でもOKです。
アメリカで売られているアニマルクラッカーでも美味しくできました。
作り方
1.バターを1㎝幅に切って、室温に戻しておきます。
2.ナッツを350℉(176℃)のオーブンで6~10分ローストして香ばしい風味を出します。
3.バターとチョコレートを耐熱ボールに入れて、レンジで加熱します。
30秒加熱したら混ぜ、その後10秒ごとに混ぜ…をチョコレートが溶けるまで繰り返します。
チョコレートはレンジで加熱しすぎると分離して使い物にならなくなってしまうので、こまめにレンジを止めて良く混ぜながら溶かすのがポイントです。
この日は1000wのレンジで合計1分でちょうどよく溶けました。
本格的にきちんと作りたい人は湯煎でゆっくり溶かしてテンパリングするともっとツヤが出ます。
4.ローストしたナッツと砕いたビスケットをチョコレートバターに混ぜます。
ざくざく混ぜるとこんなかんじになります。
5.プラスチックラップかパラフィン紙を広げ、混ぜたチョコレートをのせます。
この日は半分にわけて2本作りましたが、作業し安かったです。
6.棒状にまとめてサラミっぽいかたちにします。
この作業はパラフィン紙よりラップのほうが簡単にできます。
ラップやパラフィン紙をチョコレートに巻き込まないように注意してください。
まとまったら台の上でコロコロ転がして丸くするといいですよ。
直径は3~4㎝くらいにしました。
ヴェローナで食べたものはもっと大きくて7㎝くらいでしたね。
切りやすい大きさでお好きなようにどうぞ。
7.冷蔵庫で冷やして、固まったらできあがりです。
わりとすぐに(1時間以内)固まります。
切り分ける最低15分前に冷蔵庫から出して室温に戻し、よく切れるナイフでカットします。
わたしのように早く食べたくて待たずに切ると、ちょっとボロボロ崩れるかもしれません。
でも、崩れたかけらも美味しいです^^
さらにサラミっぽくしたいひとは、室温に戻す前に紐をかけたり、お皿に入れた粉砂糖の上でチョコレートサラミをコロコロさせておくと、外側が白くなってサラミ気分が増しますよ。
わたしは、これ以上甘くなくてもいいかな、と思って粉砂糖は使いませんでした。
ナッツとビスケットがザクザクです♪
チョコレートの味が決め手になるので、ぜひお好みの質の良いものを使ってみてください。
もうひとつの決め手はローストされたナッツの香ばしさです。
必ずきつね色になって美味しそうな匂いがしてくるまでローストしたものを使ってくださいね。
焦がさないように気を付けて。
試食していただいたお宅で出してくれたペパーミント風味のコーヒーとも相性よかったです。
ちなみに、ペパーミントはアメリカではとてもクリスマスらしい風味なので、クリスマス気分が一気に高まります。
イタリア版チョコレートサラミレシピ
ではイタリア版のレシピです。
写真がたくさんあってわかりやすい giallozafferano.it で紹介されているレシピをご紹介します。
Salame di cioccolato
Recipe courtesy of giallozafferano.it
材料
- チョコレート 200g
- ビスケット 175g
- バター(室温に戻す) 150g
- 砂糖 150g
- 卵 100g (中2個、室温に戻す)
- ラム酒 10g
- 粉砂糖 適量(仕上げ用)
作り方
(数字は giallozafferano.it レシピページの写真の番号です)
1~3.チョコレートを刻んで湯煎にかけて溶かし、冷ましておきます。
4~5.バターと砂糖をハンドミキサーを使って混ぜます。
6.香りづけにラムも加えさらに混ぜます。
7~8.卵を1個づつ加え、ふんわりするまで混ぜます。
9~10. チョコレートを加え完全に混ぜます。
11~13. ビスケットを砕いて加え混ぜます。
14~19. ベーキングシートに生地を移し、棒状にしたら、シートの両端を閉じ密封します。
20. トレイにのせ、冷蔵庫で一晩寝かせて固めます。
21. 固まったら紐をかけ粉砂糖で仕上げます。
密封容器に入れ冷蔵庫で2~3日、または冷凍庫で1か月保存できます。
上記イタリアのレシピは、ハンドミキサーで空気を入れながらバター、砂糖、卵、チョコレートを混ぜ込んでいくので、卵ナシのレシピよりしっとりやわらかい口当たりに仕上がると思います。
このレシピはビスケットだけですが、ナッツを混ぜるときはその分ビスケットの量を減らすといいかもしれません。
おわりに
チョコレートサラミ、いかがでしたか?
自分で作ると、好きな材料を好きなように混ぜ込めるのがいいですよね!
わたしの好みはご紹介した軽いビスケットにアーモンドとヘーゼルナッツの組み合わせですが、ドライフルーツやマシュマロ、ビスコッティなど、混ぜものオプションは無限大。
案外柿ピーとかも合いそうな予感がします。
いろいろ遊んで楽しんでみてください^^