この記事はヴェローナ観光おすすめシリーズ第2弾です。
第1弾をまだ読んでいない方は ヴェローナ観光おすすめ①ドゥオモ サンピエトロの丘 をご覧ください。
この記事では引き続き、わたしが見て歩いて素敵だと思ったヴェローナのおすすめスポットをご紹介します。
ヴェローナに行く方、行こうかどうか迷っている方の参考になれば幸いです。
[toc]
サンタ・アナスタシア教会
見逃したくない名画!
サンタ・アナスタシア教会はドミニコ会に属するゴシック建築の教会です。
ヴェローナで一番大きな教会ということで、イタリアの街で一番大きな教会はドゥオモに違いないと勝手に思い込んでいたわたしには意外です。
そんなことはともかく、この教会で見逃してほしくないのは、ヴェローナに度々滞在したピサネロのフレスコ画「聖ゲオルギウスと王女」です。
見逃してほしくない理由は…わたしは見逃したからです(泣)
こんな名作がこの教会にあることを、たった今アリゾナで知りました。
もう残念すぎます。
どんな大きさで、どんな額装で、どんな壁にかかっていて、どんな光があたっているのでしょう…。
あぁ、本物を見たかったです(泣)
教会の天井の装飾も素晴らしいので、じっくり鑑賞してみてください。
背むし男も有名です。
スカラ家の墓
さて、サンタ・アナスタシア教会の後ろに、なにやらゴシック建築の建物がロートアイロンの柵で囲まれてごちゃごちゃしているエリアがあります。
尖塔の下には遺体が祀ってあるようで、これが、え?ミイラ?と思わせるほどリアルなんですよ。
それも何体もあります…。
この建物群は13世紀から14世紀にかけてヴェローナの領主だったスカラ家(Scaliger)の墓です。
ロートアイロンの柵には星のモチーフが使われていて、それはスカラ家の名前(de Scalisまたは della Scala)が「星の」を意味するからです。
ここには「神曲」で有名なダンテ・アリギエーリのパトロンだったカングランデ・デラ・スカラ一世(Cangrande I della Scala)のお墓もあります。
実はこのお墓には数年前まで本当にミイラが入っていたのです!
2004年に死因特定のために取り出されたカングランデ・デラ・スカラ一世の遺体は、自然にミイラ化していて良好な状態だったそうです。
検死の結果、死因は致死量のジギタリスという植物の毒による中毒死ということで、暗殺されたのではないかと考えられています。
- カングランデは、汚染されたスプリングウォーターを飲んだことが原因で、病に倒れ数日後亡くなる。
- カングランデの甥で後継者のマスティーノ二世は、後にカングランデの主治医を絞首刑にしている。
以上の記録から…
甥のマスティーノ二世が、カングランデの主治医をまるめこんで、カングランデに毒を飲ませ、殺害。自分が跡を継いでヴェローナの領主になると、口封じのために主治医を死刑にした
…というのはわたしのNBCドラマ的な妄想です。
でも、当たってるかも?
サンタ・アナスタシア教会を訪れたら、ぜひスカラ家のお墓にも立ち寄って、中世ドラマに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。(暗くなってから行くとちょっと不気味かも)
エルベ広場でハートを見つけよう
エルベ広場はカフェや露店の並ぶ賑やかなエリアです。
エルベとはハーブの意味で、もともと農産物を売る露天市場の中心であったことに由来します。
上の写真は早朝の風景ですが、お昼に通りかかったときは露店が白いパラソルを開いて開店していて、色鮮やかなすいかやメロンなどの果物とチーズなどを売っていました。
エルベ広場の北西に建つパラッツォ・マッフェイは、17世紀のバロック建築ですが、古代ローマの神殿跡に建っているのにちなんで、屋上からローマ神の像がわたしたちを見下ろしています。
その横に建つ煉瓦色の塔はガルデッロ塔です。
手前の羽根の生えたライオンは、ヴェネツィアに行かれた方にはお馴染みのサンマルコの有翼の獅子。
ヴェローナは15世紀から18世紀にかけてヴェネツィア共和国の支配下にあったので、ヴェネツィアのシンボルのこのライオンが時折目に入ってきます。
そうそう、エルベ広場のどこかに赤いハートがありますよ。
探してみませんか?
見つけると恋がかなうそうです。(ウソです?)
シニョーリ広場
シニョーリ広場もエルベ広場と同様、古代ローマ時代の広場・フォルムから続く広場です。
広場には前述のダンテ像も建っています。
写真上のアーチをくぐると右手にスカラ家の墓、そして両側にサンタ・アナスタシア教会があります。
写真には写っていませんが、右側の改修中の建物の手前に別のアーチがあり、ランベルティの塔に続いています。
ヴェローナの街はなにげない風景も素敵で、カメラ片手に歩くのが楽しいですよ。
ランベルティの塔から旧市街を見下ろす
ランベルティの塔は、前回の記事でご紹介したサンピエトロの丘と並ぶヴェローナのもうひとつの絶景ポイントです。
1172年に建てられたこの塔、高さは84m、階段は368段あります。
途中までエレベーターでのぼれますよ。
エルベ広場の赤いハートを上から探してみませんか?
ランベルティの塔の鐘は4つ。
ロープと車輪を使う18世紀から伝わる方法(ヴェロネーゼ・スタイル)で鳴らされます。
塔の上にいるときに鳴ると結構強烈です。
ランベルティの塔ウエブサイト
料金は Ticket Office のウエブページで確認してみてくださいね。
ジュリエットの家
ランベルティの塔からエルベ広場に出て商店街を左に進むと、左手にジュリエットの家があります。エンポリオ・アルマーニのお隣です。 ←6か月後に再び行ってみるとエンポリオ・アルマーニはすぐ近くの通りの角に引っ越ししていて、別のお店が入っていました。
標識の3行目の右に GIULIETTA(ジュリエットのイタリア語名)とありますね。
上の写真は早朝に撮ったのでまだ門が開いていません。
13世紀にさかのぼる歴史のあるこの建物には、その昔カペロ(Cappello)家が住んでいました。
その名前の響きが、ジュリエットのいたキャピュレット(Capulet)家と似ていることから、ヴェローナ市が建物を購入し、ジュリエットの家としたのだそう。
バルコニーに至っては購入後に後付けしたものらしいです。
なんだか地域振興村おこし的エピソードですよね…?
ふーん、本物じゃないんだ?とわたしの熱は超音速で冷めてしまい…行かなくてもいいかな?とスルーすることになったのでした。
ジュリエット像のある庭に入るのは無料ですが、家に入るのは有料で、中にはロミオとジュリエットにまつわる展示と売店があり、バルコニーにも立てます。
あと、映画で有名なジュリエットへの恋愛相談の手紙を投函できるそう。
中庭ではジュリエットの右胸を触ると恋がかなうとか幸せになるとか言われていて、みんな触りまくっているらしいです。
ふーん…。
あ、でも、ヴェローナがロミオとジュリエットの舞台であることは紛れもない真実なので、そこが一番大事なところですよね。
ちなみにヴェローナにはロミオの家もあるそうで、そこは美味しいレストランだとか。
レオーニ門
旧市街の商店街の端っこに突然遺跡がありました?
レオーニ門(Porta Leoni)です。
共和政ローマ時代に造られたこの門は、ボローニャやアクイレイアへの道につながっていました。
中世時代には近隣のサン・フェルモ教会にちなんでサンフェルモ門 (Porta San Fermo)と呼ばれていましたが、ルネッサンス時代になるとヴァレリオ(凱旋)門(Arco di Valerio)と呼ばれるようになります。
現在の呼び名レオーニ門は、近隣で発掘されたローマ時代の墓の装飾に2体のライオン(イタリア語でレオーニ)が使われていたことに由来します。*
街中に突然遺跡が出現するのはローマっぽいですね。
ワクワクします。
ヴェローナのおすすめはまだまだありますよ♬
つづきは次の記事で。