ローマで食べたとろりと美味しいカルボナーラ。
この記事では、イタリアのレシピを研究してローマで食べた味を再現したカルボナーラレシピをご紹介します。
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ローマで食べたカルボナーラ再現ポイント
今回のポイントは、生クリームを使わないレシピでいかにとろりとしたソースに仕上げられるかです。
ローマでスパゲティとリガトーニ両方のカルボナーラを何度も食べてきましたが(カルボナーラは本来リガトーニを使うという説もありますね)
リガトーニのカルボナーラは2軒とも卵が固まっている部分がありました。
おや、失敗?と思ったのですが、どうやらリガトーニはパスタの面積が大きいので、スパゲティより熱をホールドしてしまうのが原因ではないかと思っています。
キッチンでできあがったときはちょうどいい濃度だった(かもしれない)ソースが、テーブルから運ばれてくる間にパスタの熱によって加熱が進んで固まってしまったのでは?
一方、スパゲティを使ったカルボナーラは、2度とも完璧なとろりとしたソースでした。
今回は失敗の少なそうなスパゲティを使って、ローマで食べたカルボナーラを再現してみたいと思います。
イタリアのカルボナーラ・レシピ研究
今回はイタリアのサイトのみをじっくり見てみました。
参考レシピは下記の4つです。
giallozafferano.it Spaghetti alla Carbonara
buonissimo.it Spaghetti alla carbonara
lacucinaitaliana.it Spaghetti alla carbonara
misya.info Spaghetti alla carbonara
カルボナーラの材料について
グアンチャーレ
グアンチャーレは豚のほほ肉を塩漬けにして熟成させたものです。
イタリアのカルボナーラレシピでは、グアンチャーレを使うものが圧倒的に多く、
参考にした4つのレシピのうち3つがグアンチャーレ、ひとつがパンチェッタを使っています。
中には、伝統的なパスタ・アラ・カルボナーラはパンチェッタではなくてグアンチャーレ!と強調しているものもあり、
イタリアのカルボナーラレシピはグアンチャーレが主流という印象です。
ただ、グアンチャーレはアメリカではどこにでも売っている食材ではないので、
実験では手に入れやすいトレーダージョーズのパンチェッタで代用しています。
グアンチャーレもパンチェッタも見つからなければ、あまりこだわらずにベーコンを使って気軽に作ってみてはいかがでしょうか。
意外とベーコンのカルボナーラの方が好きな人は多いようです。
パンチェッタは豚バラ肉の塩漬けですので、材料はベーコンと同じですしね^^
ペコリーノ・ロマーノ
チーズはペコリーノ・ロマーノが主流です。
4つのレシピすべてがペコリーノ・ロマーノを使い、ひとつだけペコリーノ・ロマーノとグラナ・パダーノを3対2の割合で混ぜて使用します。
ちなみにグラナ・パダーノは、パルメジャーノ・レッジャーノに似たハードチーズで、
パルメジャンより熟成期間が短く値段もお手頃な、イタリアでは一般的なチーズです。
アメリカでも見かけます。
もしもパルメジャーノ・レッジャーノで代用するときは、
ペコリーノ・ロマーノより塩気が弱いことが多いので、味見をして塩で味を整えるといいですね。
卵
卵黄のみを使用するレシピと全卵使用するもの両方あります。
何度か作ってみて、わたしがローマで食べてきたカルボナーラに一番近いのは「卵黄1と全卵1」に落ち着きました。
黒胡椒
黒胡椒は、カルボナーラになくてはならない必需品です。
ぜひ挽きたてを使ってみてください。
生クリーム
カルボナーラに生クリームは入りません。
卵とチーズとスパゲティのゆで汁でとろみを出します。
パスタのゆで汁
パスタのゆで汁は生クリームが入らないカルボナーラソースの濃度を調節する必須の材料です。
ゆで汁ではなく水を卵とチーズに一緒に混ぜるレシピもありましたが、主流はゆで汁を使うレシピ。
カルボナーラの仕上げにスパゲティとソースをからめるときには、
パスタのゆで汁を手元に置いておいて、卵が固まりかけたらゆで汁をフライパンに入れて対応できるようにしておくといいですよ。
作り方
どのレシピも作り方は概ね同じ流れです。
- スパゲティをゆでる
- グアンチャーレを切る
- 卵とチーズ、黒胡椒を混ぜる
- グアンチャーレを炒めて茹で上がったスパゲティとからめる
- 卵とチーズのソースをスパゲティにからめる
ローマのカルボナーラ再現レシピ
スパゲティ・アラ・カルボナーラ
2人分
- スパゲティ 5~6オンス (140~170 g)
- グアンチャーレ(またはパンチェッタ、ベーコン)2 オンス (57 g) *今回はパンチェッタを使用
- 卵 2個 (全卵 1個 と 卵黄 1個分)
- ペコリーノ・ロマーノ 1/4 カップ (25 g + 仕上げ用(お好みで))
- 塩
- 黒胡椒
- オリーブオイル
- パスタのゆで汁 1/4 カップ
1.グアンチャーレ/パンチェッタが固まりの場合は1㎝ ×2~3㎝くらいの短冊切りにします。
2 .鍋に塩を入れたお湯を沸かし、スパゲティをアルデンテの時間より1分短くゆでます。ゆで汁を1/4カップくらいとっておきます。
3 .スパゲティを茹でている間にソースを作ります。全卵1個と卵黄1個をとき、チーズとお好みの量の黒胡椒を入れてよく混ぜ合わせておきます。
4.フライパンにオリーブオイル少々をひき、グアンチャーレまたはパンチェッタかベーコンを弱火~中火で炒め脂を引き出します。脂身が透き通ってきます。
5.ゆであがったスパゲティの水気をよく切ってゆで汁大さじ1と一緒にフライパンに入れ、強火で手早く混ぜあわせて火からおろします。この時点で材料を熱々にして余熱でソースに火を通すのがポイントです。
6.2の卵とチーズのソースをフライパンにそそぎ手早く混ぜ合わせます。もしも卵が固まりそうになったらとっておいたスパゲティのゆで汁を加えてのばします。逆にゆるすぎる場合は極弱火にかけて混ぜながら様子をみて仕上げます。
7.カルボナーラソースがお好みの濃度になったらできあがりです。お皿に盛ってお好みでペコリーノ・ロマーノや黒胡椒をかけていただきます。
写真のカルボナーラはわたしの好みでゆるゆるに仕上げています。
カルボナーラソースの濃度はお好みで調整してみてくださいね。
カルボナーラにアスパラガスも相性抜群
カルボナーラのソースはアスパラガスとの相性も抜群です。
カルボナーラの一皿で野菜も取りたいときは、
斜め切りにしたアスパラガスを、スパゲティが茹で上がる1分前にパスタ鍋に入れて、
少し分量を減らしたスパゲティと一緒にゆで、あとはレシピどおりにソースとからめるといいですよ。
写真のカルボナーラは、アスパラガスがスパゲティより多いですね^^
おわりに
ソースの火加減が難しいといわれるカルボナーラですが、コツがわかれば簡単にできるようになります。
濃厚なスパゲティ・アラ・カルボナーラ、ご自宅で白ワインと一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか^^
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