失礼かもと少々迷いましたが、これから改善してがんばってほしいという応援の意味もこめて、あえて航空会社名も出させてもらいます。
ユナイテッド航空の機内食が劇的にマズかった件について
日時:2018年6月某日
路線:サンフランシスコ発ミュンヘン行き
クラス:エコノミー
まずは写真から。
一見美味しそうに見えるかもしれません。
たとえばこの写真からメニューを作成すると、こんなかんじでしょうか。
- 鶏肉の煮込み、グレービーソース添え
- マッシュポテトとグリルしたコーン
- カラードグリーンのソテー
- フレッシュトマトときゅうりのグリーンサラダ、バルサミコドレッシング添え
- ディナーロール
しかし、その実体は…
- 照り焼きソース色の水に沈む鶏肉
- チーズグリッツとグリルしたコーン
- カラードグリーンのくたくた煮
- 特大トマトときゅうりの輪切りのせ悲しいサラダ、バルサミコドレッシング添え
- きんきんに冷えたディナーロール
何もかも冷たかったのは、一旦出発体制に入った後に1時間ほど出発が遅れたので、温めてあった食事が冷めてしまったのですね。
これは理解できます。
でも…ユナイテッド航空のメニュー作成責任者にお聞きしたいのです。
なぜサンフランシスコ発のメニューが南部料理なのですか?
グリッツ(乾燥とうもろこしを挽いた粉のおかゆ)とカラードグリーンが好きな人口って、北カリフォルニアにそんなに多くないのでは?
どうしても南部料理を採用しなければならない理由があったのなら、他にいろいろ美味しい南部料理があるのに、なぜにグリッツとカラードグリーン?
とてもまずかったですよ…。
照り焼きチキンは…味がありませんでしたよ。
もういっそのこと、ニューオーリンズ発祥のファストフード、Popeyesのフライドチキンとマッシュポテトとかを出してもらったほうがよっぽどいいくらいでしたよ。
写真でディナーロールだけちょっと齧った跡があるのは、これが唯一食せるものだったからです…。
チキンかパスタ
さて、今回のフライトではチキンかパスタのどちらかを選べました。
フライトアテンダントさんが、チキンは照り焼きと教えてくれたので、パスタはどんなの?と尋ねると
“Hmmm, I’m not really sure…?”
と、日系エアラインなら先輩フライトアテンダントの睨みレーザービームで一瞬殺されてしまうであろうゆるやかな返答…。
“…but it looks like this.”
そしてにこやかに(明るくて笑顔は素敵)パスタの入った容器を見せてくれたのですが、料理が冷めきってフタに水滴がつきまくっていたので中身はよく見えませんでした…。
それでもまずそうなオーラが際立っていたので、チキンを頼んだのでした。
美味しくない機内食対策
基本的対策は、
- もしかしたら美味しいかも!とポジティブシンキング厳禁
- 飛行機に乗る前に食事を調達して機内に持ち込む
ですが、ユナイテッド航空利用者にはもうひとつ裏ワザがあるとのウワサ。
それは、比較的ハズレがないといわれるヒンズー教徒用の食事を前もってリクエストしておくというもの。
隣の列のご夫婦がヒンズーミールだったのですが、一般の食事をカートで配る前に席に持ってきてもらえるうえ、なんだか食欲をそそるカレーの匂いがしていました。
ただ、このワザや他のエアラインのビーガンミールを試した方から、やっぱり美味しくなかった、やっぱりダメでした、との報告が続いたので、リスクがあることは否めません。
最後に、もうひとつ対策を付け加えておきます。
それは、
- 食べない
フライト時間を身体を浄化するクレンズタイムとして有効利用し、水だけで過ごすのです。
こまめに食べるわたしにはムリなワザですが、食べなくても平気な方は機内で心穏やかに過ごせるかもしれません。
世の中にはもっとひどい機内食もあるらしい
今回激マズな機内食だったわけですが、もっとマズそうな機内食も世の中には存在します。
たとえば、これ。
写真は中華系航空会社が、恐れ多くも元同僚K氏に出した機内食です。
もうどこからどう見てもまずそうです。
わたしが激マズだったと騒いでいるユナイテッド航空の機内食がまともに見えてきますね。
食欲をまったくそそらないホットドッグにはアメリカでたくさん遭遇してきたわたしが見ても十分まずそうなのに、食通の日本人K氏はいったいどう対処されたのでしょうか…。
たぶん食べないの一択だったのだろうと推測しますが…。
心が痛みます。
ほかにもインターネット上にはひどい機内食の情報が満載です。
興味のある方は「まずい機内食」や “worst airline meal” で検索してみて。
自分が食べたあの機内食は実はマシなほうだったのかも?と錯覚させるようなひどい機内食の実態を知ることができますよ。
特に某中国系、某英国系、そして某北朝鮮系航空会社には要注意です。
そしてお粥系やミステリーミート系の食事が出てきたときは、ご愁傷さまです。
参考記事:
いろいろヤバイ飛行機の機内食を晒していくハッシュタグ「#planefood」で集まった画像
The saddest airline meals ever served on a plane
This is the World’s Worst Airplane Food
ディナー以外の機内食
スナックとしてサンドイッチとM&Mが出されました。
ハムとチーズがぺらっと1枚ずつ。
写真を見れば見るほど食欲がなくなってきますね。
でも照り焼きチキンディナーよりは幾分かマシでした。
朝ごはんのシナモンフレンチトーストが一番まともでした。
ユナイテッド航空のフライトが悪いことばかりだったわけではない
今回機内食がまずいだけでなく、WiFiが使えない、映画やオーディオの利用不可、という機内で暴動が起きてもおかしくない国際線体験でした。
さすがにフライトアテンダントの方たちが身の危険を感じたのか、ユナイテッド航空からおわびのしるしにマイルかバウチャーを選べるギフトオファーがありました。
最後に悪くなかったことも付け加えておきます。
Lagunitas の可愛い缶入りのビール。
人気のブランドです。普段のお気に入りは紫の缶の12th of Never Ale。
illy のコーヒー。
この赤い四角のロゴの安心感がユナイテッド航空の機内ではいっそう際立っていました。
Glenfarclas (おすすめは25年ですが、12年も十分美味)。
女神様のようなフライトアテンダントさんが親切に2本くれました。
普段はストレートでちびちび飲むのが好きだけど、プラスチックのカップでストレートは微妙なのでロックで。
次回はマイグラス持参しようかな。
乗り継ぎ便と帰りの機内食
ルフトハンザ航空のスナック
最初に乗ったユナイテッド航空の機内食が劇的にまずかったおかげで、その後の旅行中の食事が必要以上に美味しくありがたく感じられました。
ルフトハンザ航空のミュンヘン→ローマ路線で出されたスナックは、ナッツを練り込んだしっとりしたパンに、ハムと甘みのあるにんじんのせんぎりをはさんだサンドイッチ。
よりグルメに、より美味しく感じられ、完食。
帰りのローマ→ミュンヘン路線で出されたアーモンドペーストとナッツを練り込んだペイストリーもなかなか美味しく、ルフトハンザ航空のスナックは好感が持てました。
ミュンヘン→サンフランシスコ路線のユナイテッド航空の機内食
ドイツで仕込んだ機内食なら行きよりはマシだろうという予想は見事にあたりました(祝)。
ディナーはチキンかチーズパスタのオプションでチキンを選択。
- 鶏肉のハーブソテー、トマトソース
- リゾーニ/Orzo、チーズクリームソース
- カポナータ
- 大麦とにんじん、カリフラワー、ほうれんそうのサラダ
- パン
着陸前のランチ
- 温かいターキーとチーズのプレッツェルサンドイッチ
- メロン2種類(カンタロープとハニーデュー)とぶどう
- パプリカ風味のポテトチップス
- 超美味!!!ミルクチョコレート
おわりに
いかがでしたか?
食事が出るだけでもありがたいといえば確かにそうなのですが、できれば少しでも美味しいものを食べたいですよね。
やはりフライトの前に機内食情報を検索して、対策を考えておくのがおすすめです。
わたしは今回、連れが持ちこんだ柿ピーに救われました。
そして、最近はファースト/ビジネスクラスのお皿で出される機内食しか食べてないわ~という恵まれたあなたは、エコノミークラスに戻ってくることがないよう、ステータス維持に余念なくお過ごしくださいね。